第31話 Past Memory 4
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うな....ゲーセンのマルオカートって
「さ!行こう!」
「え?ちょっと待て引っ張るな〜!!!」
思い立ったが吉日
未遥はスクールバッグを片手に空いてる左手で俺の手を握って走り出す
その走る時の後ろ姿はとても魅力的で、綺麗だった
すぐ行動にする未遥は俺に無い《何か》を埋めてくれるような気がして
そのままされるがままに昇降口まで突っ走る
その時、俺の目には確かに映った
小学5年生前後の女の子
頭の右側に黄色のシュシュで結び上げ、それをぴょんぴょん揺らしながら俺の手を引っ張る女の子が
何が楽しいのだろうか....俺を見る彼女の顔が太陽のように眩しくて
俺を包み込んでくれるような柔らかな匂いが
とても懐かしく思えて
その女の子と.....どこかで会った事のあるような気がして......
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夏休みは終わりに差し掛かる
俺は未遥が部活が終わるのを見計らって家を出、丁度学校から出てきたところに遭遇した
「あれ?大地くんどうしたの?私に会いたくなったの?」
「まぁ......そんなところかな」
「ははっ、冗談よ冗談。真面目に答えなくていいわよ」
「わかってるって。少し、話がしたかっただけなんだ」
「ならここだと人目に付くから帰りながら聞かせてよ」
俺は手ぶらだったので、未遥から部活の道具などを入れているであろう手提げ袋を受け取り、ゆっくり歩き出す
「それで、どうしたの急に」
「あの時の話....そろそろ聞かせて欲しいな」
あの時....俺と未遥が出会って間もない時に俺が尋ねた質問の事
「どうして.....男を避けてたんだ?」
「........」
暫し、無言が続く
それはたった1分程度の時間しか経っていない筈なのに
10分のようにも、20分
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