第31話 Past Memory 4
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...どうしてかな、あはは」
授業と授業の休憩時間、よく俺の席までやってきて話しかけてくるようになった
「君、男苦手なんじゃないの?」
「私がいつ男が苦手って言ったの?」
そりゃそうだ、あくまで男嫌いってのは噂だ
「あんまり男子といる姿を見たことないからな」
「えへへ.....そうだね....言われた通り男子は苦手だよ?」
「理由を聞いてもいいか?」
大槻さんは俺のシャーペンを使って、机に落書きしながら語り出す
「そうだね〜.....じゃあ条件があるの」
「条件?できる範囲でなら」
「笹倉くんの秘密を教えて?」
「俺の?」
「うん、笹倉くん何か隠し事してるよね?みんなに言えないような....何か」
大槻さんを俺の心を見透かしたような微笑みでそう告げる
彼女は一体何故そう思ったのか不思議でたまらなかった
「.....今はまだ話せない」
だからこうとしか言えなかった
自分から相手へ話したこと無い内容だから
「そう....なら私と《友達》になろうよ」
「俺が......君と?」
「うん!私ね、少し君に興味があるの。あ、決して恋愛とかそういうのじゃないから!」
俺に興味がある
考えてることはイマイチよくわからないけど俺の事を邪険にはしていないみたい
すっ、と大槻さんはシャーペンを握っていた手を出して握手を求める
「よろしく♪」
「.......あぁ、よろしくな大槻さん」
「未遥よ、下の名前で呼んで」
「え?いいのか?」
「うん!私はその方が親しみがあって嬉しい」
「わかった、《未遥》」
「えへへ.....《大地くん》♪」
とってもとっても不思議な彼女は心底嬉しそうににこにこと微笑んでいた
その笑顔を見てると俺も自然と笑顔になってしまった
彼女とはこうしてめぐり逢い、友達以上恋人未満の関係が続くことになった
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