第31話 Past Memory 4
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「え?あ、あぁ.....ごめん、ありがとう」
アイツの前に勇気を持って立ちはだかった女子生徒は俺に手を差し伸べ、それを俺は躊躇いながらもしっかり受け取る
柔らかく、暖かい手だった
「よいしょっと......さっきはありがとな。ええと.....」
「私?私は大槻未遥(おおつき みはる)っていうの。未来は遥か彼方と書いて未遥。よろしくね?笹倉大地くん♪」
.....確かクラスメートの子で、男女両方から好かれている彼女は
何故俺に話しかけてきたのだろうか.....
今まで関わってこなかった彼女が向けるその微笑みは果たして......
「あ、あぁ....よろしく。笹倉...大地だ」
でも俺を助けてくれたこの子とは仲良くできそうな気がする
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彼女....大槻さんはとても人当たりの良い女の子だ
クラスメートの子が勉強をよく大槻さんに教わっている姿を目撃しているし、結構頼られているみたいだ
俺自身、何度か勉強を教えてもらったこともある
「笹倉くん、本気出せばこの学校のトップ狙える実力持ってるのに勿体ないな〜」
と、笑われた事もあった
洞察力というか.....相手をよく見る人なんだなと実感した
おまけに容姿も悪くない
肩にかかるかかからないかギリギリの髪の長さに二重のパッチリした目、胸はそこまで強調されるような大きさではないがほっそりとした体型は彼女の運動神経の良さを表しているかのようだった
彼女はクラスだけでなく、部活、学校全体で有名になる理由もわかる気がする
そんな彼女はどうしてか男と付き合わないみたいだ
確かに男子といる姿をあまり見かけない
決まって仲の良いクラスの女子、陸上部の仲間といることが多い
何故男子を避けるのか知らないし、知ったところで何かできるわけでもない
だからこそ不思議なのだ
「なぁ大槻さん」
「ん?」
「君はどうして俺に構うの?」
「ん〜.
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