第31話 Past Memory 4
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についていない恐怖
いつ殴られるかわからない恐怖
見世物になってるこの状況
見てるだけの生徒達は助けようともしない
ただ俺らを見て「あれヤバクね?」とか「怖いよ」などと喚いているだけ
先生を呼んだであろう学生も呑気にスマホで写真なんか撮ってる
先生いつになったら来るんだろうな.....
食堂のおばちゃんはもう一人のピアス痕跡野郎の相手に手を焼いている
はぁ.....早く終わんねぇかな....
恐怖にビビったのか、それともこの状況に呆れたのか
よくわからないけど今の俺は至って冷静
冷静過ぎた
「な.....ぁ、早く.....降ろしてくんね?」
「はぁ?おめぇ何言ってんだ?そんなお願い聞き入れるわけねぇだろ!」
頭上に振り上げた拳は俺の鼻先に直撃する
「..........痛い....な」
どうしてだろう......怒りは湧いてこない
湧いてこないんだけど......殴り返したくなってきた
「お前の面、気に入らねぇな.....なに薄ら笑いしんだよ!」
「....お..れ、笑ってる...か?」
「舐めてんじゃねぇぞ三下ァ!」
自分でも理解出来ない
こうして平然と笑ってる自分が何よりも怖いと思った
2度目の拳が振り降ろさせる直後、
「そこの君!いい加減にしなさい!!!」
ホクロ野郎に注意したその女子生徒は足をガクガク震わせながら睨みつける。女子生徒の後ろには.....確か生徒課の時村先生か?
「ちっ!コイツを相手にしてたせいで時村来ちまった!照澤!ババァナンパしてないでとっととこっから離れるぞ!!」
「えぇっ!?ナンパしてねぇっつうの!」
ホクロ野郎は俺をそのまま突き飛ばし、その場から逃げ去る
「あ!こら!お前たち待ちなさい!」
時村先生はそのまま2人を追いかける
2人と先生が見えなくなってから、生徒達は無関心かのように自分達の食事や会話に戻る
心配して欲しいわけじゃないけど、あまりにも冷徹なその態度に悪寒がした
「笹倉くん大丈夫?」
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