第31話 Past Memory 4
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.......コイツの兄を?
コイツの言ってる事は全部出鱈目だと思う
小学4年生のガキが人を殺せるなんてできる訳ない
ましてや相手はコイツの兄
.......手が震えている
俺の体から汗が尋常じゃない速さで吹き出る
俺は.......なにをしたんだ?
周りのその目は好奇心、恐怖心、それぞれではあるが
「やっぱりあの事件は.....コイツだったのか」
と言っているような眼差しを向けていた
隣の未遥は何がなんだかわからなそうに俺と西井を交互に見る
未遥やめてくれ.....俺は君にそんな風に見て欲しくない
助けて......誰か......俺を助けてくれ
負の連鎖は断ち切れない
そう感じた
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
俺はいきなりの母さんからの提案をのまざるを得なかった
自室のベッドに身を投げ、母さんから受け取った高校の資料を片手に眺める
「......にしても....これでよかったのかな」
確かに今の高校に身を置いているよりは気が楽かもしれない
俺が悪いのかどうかは定かではない
だけど西井、照澤から離れられると考えると
俺の判断はあながち間違いではなかった気がする
「音ノ木坂......か」
もう忘れよう.....過去なんて振り返って至って無駄なだけだ
もし仮に俺があんなことをしていたのであれば
今ここにいる理由がない
少年院なり拘置所にいるはずだから
きっとアイツの被害妄想、あるいは勘違いだ
忘れよう忘れよう忘れよう
「....ふ〜......あ、そうだ」
いくら離れると言っても唯一ずっと傍にいてくれたあの子にはこの事を伝えなきゃいけないな
俺に手を差し伸べてくれた日から今日までずっとずっと、それこそ、恋人のように励まし、助けてくれた彼女に
「この事を言ったら未遥.....なんて言うだろうな」
絶対怒ら
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