第31話 Past Memory 4
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未遥の左手は既に俺の右手と繋がっていた
胸にジンとくる暖かさはすごくこそばゆい
「で、どこ行くつもりだ?」
「えっとね....まずはあそこの店!」
2人にとってこの時間は至福の時だった
誰にも邪魔されず、またちらりちらりと降ってくる雪は大地と未遥の世界を創り出す
「.....なぁおい、あれ.....」
「っ!?あのクソ野郎.....」
2つの黒い影はその様子を見ていた
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「お〜すっ」
「おはよ〜」
「...............」
年が明け、学校登校初日
俺と未遥は一緒に登校する約束をしていたので、教室に入るのも一緒だ
そしていつも通り先に来てるクラスメートに挨拶する
「「.......?」」
だけど、今日は教室の雰囲気が明らかにおかしい.....
まるで、俺を....いや、俺と未遥を無視するような重たい雰囲気が充満していた
よくわからないと言った顔つきで未遥はクラスの女子に挨拶する
「おはよ!リナちゃん!」
「あ....うん、おはよ」
未遥が声を掛けた女子生徒は目を合わせず俯きで挨拶してそそくさ教室から出ていく
「おはよシオリちゃん!」
「ご、ごめん先生から職員室に呼ばれてるから!」
見え透いた嘘をついてまたしても教室から出ていく
一体どういうことだ?
未遥が挨拶する生徒はいつも未遥と仲良さそうにしてる奴ばかり
なのに妙に他人行儀な態度に未遥はさっと青ざめる
虐め......そう予想した
「なぁショウタ、これはどういうことだ?」
俺の席の右隣、ショウタに話しかける
「......すまねぇ笹倉」
ぼそっと耳元で囁き、席を立つ
.....すまねぇ?俺、何かしたか?
どうやら未遥だけじゃないらしい
「......なんなんだこれは?」
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