第31話 Past Memory 4
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アイツらと初めて出会ったのは入学して1週間程たった昼休み
今日たまたま母さんの作った弁当を家に忘れてきてしまい、初めて食堂に向かったのが不運だった
ここの高校の食堂は全てのメニューがワンコイン以内で食べられるという驚きの安さ、さらにはサイズを変えてもワンコイン以内
学生にとっては美味しい話
さらにはメニューも豊富で和、洋、中と選り取りみどり
ここまでは結構ありきたりな食堂だ
だがウチの高校の食堂にはもう一つ面白い工夫があって.....
定期考査学年10位以内に入った生徒は次の定期考査まで無料という権限がある
その証拠として10位以内の生徒には缶バッチが与えられる
無料.....誰しもが欲するので定期考査はガチで狙う人が多いらしい
ただ、1年生の最初の定期考査が行われるまでは高校入試の結果を扱う
俺は計200人の中の5位という結構いい順位にいたので試しに缶バッチを見せて無料で食おうと考えていた
そして.....食堂のおばちゃんの元へ向かおうとした時に《アイツら》はいた
「なぁばあちゃんよ〜俺らも無料でいいじゃんか」
「ダーメ!これはここの決まりなの!無料で食べたかったら定期考査頑張りな!」
「んなことわかってるからさ〜。ほら、前借りということで」
「ダメダメ!ほら!後ろが突っかえてるから早くメニュー選んで!」
黒髪のオールバックヘア、右目の下のホクロが特徴な男子生徒と
茶髪の肩までかかるロングヘア、右耳たぶにピアスかなんかの痕跡がくっきりと残っている男子生徒
一目見て《近寄るべからず》と警鐘していた
というか、知ってる
この学校で珍しくも不良2人が入ったと俺のクラスで有名な話題となっている
それがアイツらだ.....名前は忘れたけど
「おばちゃん頼むってんだろ....カツカレー大盛り頼むって!」
「はいどいたどいた!あ、そこの兄ちゃん!ご注文いいよ!」
食堂のおばちゃんが指さした相手は俺
へ?俺?
周りを見渡したところでそれらしき人がいない
「あ、はい.....」
おずおずと前に進むと予想通り2人にギョロリと睨みつけられる
ホクロの奴の目つき....どこかで見たような気がする
......?
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