第四章 再開
第30話 戻って来た日常
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の前で忙しなくペンを握った右手を動かして、頭を抱えながらテキストとにらめっこする赤髪の1年生がいる
「ねぇ......ここどうやって解くのか教えて欲しいの」
前と比べると随分丸くなったような気がする
昔は『お願いします』すら言えなかったが、今は積極的に質問してくるあたり慣れてきたのか....あるいは別の理由か
別の理由なんて知らないけど
「ん〜?どれどれ....」
彼女.....西木野真姫のテキストをひったくり、指し示された問題に目を通す
両親が《西木野病院》という大病院を経営しているお嬢様で、プライドがかなり高く、素直になれないことがよくある
そこが可愛いんだけどな.....ツンデレ属性だし
想像通り頭もよくもっと上の高校目指せただろうにと思ったこともある
因みに俺は真姫としか勉強を真面目にするつもりはない
またピアノを幼少期からやっていて、μ'sの大半の曲を作曲しているのもコイツだ
「あ〜はいはい....これな。1番大切なのはこの一文、これが出たら---」
「と、いう事だ。OK?」
「なるほどね.....ありがとう。さすが大地ね」
「まぁな。俺は天才だから......」
「ナニソレイミワカンナイ」
うわぁ出たよ....真姫の口癖
ふと、思い出したことがあったのでここの生徒会長に聞いてみることにした
「なぁ絵里......さっき先生言ってたけど....新生徒会長、本当に《アイツ》でいいのか?」
金髪で青い瞳、さらにはグラビアレベルの体型の持ち主である《絢瀬絵里》は口篭る
彼女は音ノ木坂学院生徒会長であり、μ'sに加入前までは俺達を敵視していたラスボスだ
なんども穂乃果たちの前に立ちはだかり、あまつさえ俺の頬をフルビンタした恐ろしい人だけど、
いざ加入する角が取れて丸っこくなり、本心をさらけ出すようになった
一見常識人のように見えるけど、どこか抜けていて過去の生徒会長の威厳はどこにもない......
ポンコツ生徒会長降臨である
「えぇ、私は適任だと思っているわ」
「そっか....まぁ誰でもいいけど」
俺はペンを回りながらさも、どうでも良さそうに天井を仰ぐ
音乃木坂学院の生徒会選挙のやり方は前の高校と少し違う
俺が前に通っていた高校は立候
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