第四章 再開
第30話 戻って来た日常
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たのはその奥にある《ガラクタ》だった
四肢という《部品》がもぎ取られ中身が丸見えで
さらには《ガラクタ》で最も大切な《概念》は鈍器か何かでめちゃくちゃにされ原型を留めていなかった
込み上げる吐き気を抑えて、彼は唯一《ガラクタ》になっていない彼らの元へ歩み寄る
「........ようやく来たか」
彼らは待ちかねていたとでも言いたげな表情で俺を睨む
彼らが手にしていたものは......
「......だ....い.....くん....?」
彼らの側には縄で縛られ、顔に痣を作っていた彼の1番大切な少女が弱々しく倒れていた
「あ........ど....どうして......どうしてこんな」
彼自身もう頭がパニックになってしまい、呼吸が荒くなる
1対5でしかも彼はまだ子供
どう考えても勝ち目はない
だけど彼は《逃げる》という選択肢は最初から除外していた
「......まもる」
彼女を守る
ただそれだけの決意が彼を動かしていた
もしかすると腕一本吹き飛ばされるかもしれない
目を潰されて何も見えない世界に叩き落とされるかもしれない
下手すると命を落としかねない
もう彼女と会うことができなくなるかもしれない
だけど彼はもう一度あの頃の日常を取り戻す為に
大切な人を助けるために
彼は彼らにこう告げた
「.....おれのたいせつなひとをかえせ!!このクソヤロウが〜!!!!」
〜☆〜
時の流れは早く、すでに9月に入った
緑の葉は茶色に変わり、趣を感じさせる
何もなくなった木の幹はもの寂しさを感じさせる
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