第28話 二つの存在(中編)
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空を少し見上げると「カァカァ」とカラスが電線で泣いていたり....
ずっと走り続けているためそれらが全て刹那の如く変わってしまう
「さぁ......着いたよ」
しばらくしてどうやら目的地に着いたみたい
「大くん....ここは?」
「ここ?そうだなぁ.......
《秘密の木》とでも名付けておくか」
音乃木坂から少し離れ、やって来た場所は自然に溢れた雑木林
緑の間から差し込む太陽の光がとても神秘的
そう、ここは......
「あの時の....」
それは穂乃果達がまだ小学4年生の時、穂乃果とことりちゃん、海未ちゃん、大くんと一緒に登ろうとした《あの時》の大木であり
穂乃果の......私の思い出の場所
数年前と違うのは1本だけ枝が折れていて、さらには人気がなくなってしまった、それだけだった。そして、その中でも堂々とそびえ立つ大きな木
尊厳のある木は穂乃果に何かを伝えるかのような雰囲気を漂わせている
でも、どうして大くんはここに連れて来たのかな?
「ねぇ大くん....どうして--「穂乃果はどうしてスクールアイドルに興味を持ったんだ?」
「え?」
「どうして......スクールアイドルを始めたんだ?」
「.......廃校を止める為に...」
「本当に?」
「......」
「本当にそれだけか?」
そんなわけない......穂乃果は好きだったんだよ?
スクールアイドルをやる事が....
皆を笑顔にさせたかった......皆と歌って踊りたかった!
そう.....穂乃果の《太陽のような笑顔》で!
いつからだったかな.....穂乃果の笑顔は皆を笑顔にさせることができるって言われたのは......
.....そうだ.....思い出した
『うぇ.....ひっく....うぇぇぇん!』
小学4年の冬.....雪がちらほら降ってきたその日の放課後、
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