第27話 二つの存在(前編)
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「申し訳ありませんでした!」
先立って絵里が頭を下げる。後に続いて俺、希、にこ、海未、ことりが頭を下げる
頭を下げる先には穂乃果の母さんがきょとんとした顔つきで首を傾げる
「あなたたち.....何言ってるの?」
だけどすぐにふふっと笑う穂乃果の母さん
今の流れのどこに笑う要素があるのだろうか
「あの子がどうせできるできるって背負い込んだんでしょ?昔からず〜っとそうなんだから〜」
穂乃果のあの暴走はいつものことよ、とでも言いたげな感じで俺たちの事を気遣う
「で、ですが......」
「大丈夫よ、それより退屈してるみたいだから上がってって」
病人なのに退屈してるとか......
「穂乃果ちゃん....ずっと熱が出たままだって」
「一昨日辺りから下がってきて今朝はもうすっかり元気よ」
そうか....安心した
ほっと胸をなで下ろす
心配させやがって....バカ穂乃果
「わかりました....上に上がるのは.....私と希とにこ...ことりと海未と...大地でいいわね?」
「問題ない、真姫たちは外で待ってて」
あまり大人数でぞろぞろ行くわけにもいかないので6人で部屋にお邪魔することにした
「穂乃果!」
「あ!海未ちゃんことりちゃん!やっほ〜!!」
ドアを開けた先にプリンを頬張っている穂乃果がいた
マスクを顎まで下げ、額には冷えピタを貼っている姿がなんとも可哀想だ
でも確かに穂乃果母の言う通り元気みたいでなによりだ
「よかったぁ〜、起きられるようになったんだ」
「風邪だからプリン3個食べてもいいって!」
え?と思いテーブルに目を遣ると、空のプリンが2つほど.....
食い過ぎじゃないだろうか.....
そして3つ目のプリンの空をテーブルに置く
「心配して損したわ」
「嘘つけ、穂乃果が倒れたとき泣いてたくせして」
「そっちの方が嘘よ!にこは泣いてない!」
「お母さんの言う通りやね」
希とにこがバッグを脇に寄せて穂乃果の近くに座り込む
「それで、足の方はどうなの?」
にこは穂乃果に足を見せなさいとち
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