リオンvs.レオン
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。しかし、これは本当に難題・・・どっちを選ぶのがいいのかな?
「自分の気持ちに素直になった方がいいんじゃない?」
「シェリアが選んでいいんだから、好きな方取っちゃいなよ」
悩みに悩んで彼女にかけた言葉はそれ。だってどうしようもないんだもん、この究極の選択。
「そうなんだけどさぁ・・・」
しかし、シェリアは睨み合う二人の蛇姫に視線を向けると、ますます困ってしまう。なぜなら彼女にレオンが向けた視線が明らかにこういっていたからだ。
【まさか俺のこと選ばないよね?】
レオンはシェリアに好意を寄せられていることに気付いていない。しかも、彼はシェリアがリオンさんに憧れているのを、好きと勘違いしているところがある。そういうのも相まって、そのような視線を送っているのかもしれない。
「これは間を取るしかないわね」
「うん、それが一番だよね〜」
すると、近くのテーブルの上に腰かけていたシャルルとセシリーがそんなことを言い出す。
彼女たちのいう間が何なのかわからない俺たち。彼女たちは近づくように指示をすると、コソコソと耳打ちをする。
「あ・・・なるほど」
「それなら大丈夫かも」
「シャルル頭いいね」
「フンッ、そうでしょ?」
「セシリーも意外といけるね」
「意外とって何〜!?」
彼女たちの案を聞いて納得する。確かにそれなら、この選択しようがない状況から逃れることができそうだな。
「決めたよ、リオン、レオン」
満を持して掴み合いに発展しつつある少年と青年に声をかけるシェリア。それを聞いた二人は、互いの胸ぐらを離し少女に向き直る。
「で?どっちにしたの?」
「お前が好きな方を選べよ」
ここだけ見るとレオンとリオンさんが告白して、シェリアが解答する展開に見えるから不思議だ。実際は二人ともシェリアを押し付けあってるだけなのに。
「あたし、ウェンディと行く!!」
「「・・・え?」」
予想外の答えにリオンさんとレオンは目を点にしていた。シャルルとセシリーの考えた答え、それは両方とも選ばないというもの。
別にシェリアが行きたい人を選べばいいんだし、元々彼らしか選択肢がなかったのが問題なため、文句は言えないだろう。
「俺は行かなくていいなら何でもいいよ」
真っ先に正気を取り戻したレオンが彼女の選択にそう言う。もとの飄々とした佇まいになっているようだが、魔法学校に行かなくていいとなったことで、拳を握り小さくガッツポーズしているその姿は印象的だった。
「待て!!ならレオンとシリルも連れていけば万事解k――――」
「「「「「ややこしくなるから黙ってて!!」」」」」
しかし、リオンさんはどうしてもレオンを行かせたかったらしく俺まで巻き沿いを食らわそうとしてきた。
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