第84話
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「えええええええぇぇっ!?」
「レンちゃんの背中に翼が………」
「一体どうやって……!?幾ら”グノーシス”で他人の能力を模倣すると言っても”影の国”でもさすがに翼を生やすような事ができる人はいなかったはず……――――!まさか……私やリースが召喚する戦乙女の翼を具現化したの!?」
翼を生やしたレンを見たエステルは驚きのあまり声を上げ、エリィは呆け、レンが翼を生やすことができた理由を察したルフィナは驚きの表情でレンに訊ねた。
「またまた大正解♪そして”この力”はソフィお姉さん達の”光の力”よ♪―――――イセリアル・ブラスト!!」
「ギャアアアアアアア――――ッ!?」
更にレンは模倣した翼を羽ばたかせて空へと舞い上がり、模倣した翼と両手に収束したある人物達が持つ能力――――魔を滅する光の力をヨアヒム目がけて解き放ち、それを受けてしまったヨアヒムは悲鳴を上げてふっ飛ばされた!
「うふふ、レン、これで正真正銘の”天使”になれるわね♪」
「真っ黒な性格をしているあんたの場合”堕天使”って言った方がいいと思うのだけど?」
「ハハ………」
レンが新たに習得した”グノーシス”の力によって戦乙女の翼を現世に顕現して魔を滅する光の力を解き放つSクラフト―――イセリアル・ブラストを放ち終えたレンは地面に着地すると翼を消して笑顔を浮かべて呟き、ジト目でレンを指摘するエステルの意見を聞いたヨシュアは苦笑していた。
「…………――――ヨアヒム・ギュンター。あんたの器はもう見切った。この上、何をして来ようとも俺達は絶対に屈しない。大人しく投降してもらうぞ!」
「ハハ……参ったな…………これじゃあ…………しか…………じゃないか……………」
そして気を取り直したロイドの宣言を聞いたヨアヒムは疲れた表情で呟いた後小声でブツブツと呟き始めた。
「…………?」
「ハッ……何をブツブツ言ってやがる!?」
「ヒハハ……!これじゃあ切り札を使うしか無くなったじゃないか!!」
ヨアヒムの様子にロイドが眉を顰め、ランディが声を上げたその時凶悪な笑みを浮かべて笑ったヨアヒムは懐から錠剤が入った瓶を取り出し、ロイド達に見せた!
「な…………!?」
「そ、それは…………!」
「クク……教えてあげよう。これぞ完成した”グノーシス”の最終形とも呼べるもの………君達が手に入れたものが”蒼の叡智”と言うならば………さしずめこれは”紅の叡智”と言ったところかな………?」
瓶に入っている紅い錠剤に驚いているロイド達にヨアヒムは凶悪な笑みを浮かべて説明した。
「も、もしかして……」
「秘書野郎とマフィアどもを化物に変えた……!?」
「は
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