最終話〜改変の”道”を歩む兄妹〜(零篇終了。碧篇に続く)
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〜数ヶ月後・王都グランセル・国際空港〜
クロスベル自治州行き定期飛行船、まもなく離陸します。ご利用の方はお急ぎください
「さて……そろそろ行くか。エリゼ、任命されたリフィア殿下お付きの侍女の仕事、明日から頑張れよ。話によると殿下は他の姫君とは比べものにならないくらいのあまりにも型破りな事ばかりしているそうだからな。」
空港で飛行船の離陸を待っていた鞘に剣を収めている少年はメイド服姿で切りそろえた黒髪を腰までなびかせ、清楚な雰囲気を纏わせている可憐な容姿の少女―――エリゼに微笑み
「私の方は心配してもらわなくても大丈夫です。…………リフィア殿下がそういう人である事も最初から知っていますから、心構えだけはできています。兄さんこそ……あのリウイ陛下直々に任命された命令――――”特務支援課”に所属し、”メンフィル帝国としての視点”ではなく、”特務支援課としての視点”でのクロスベルの情報集めという命令……頑張って下さい。」
微笑まれたエリゼは黒髪の少年に応援の言葉を言い
「ああ。――――この任務を無事終えれば、訓練兵からリフィア殿下の親衛隊の隊員に所属という形で一気に昇進できるしな。……メンフィル帝国の皇家の……それも跡継ぎの方の親衛隊に所属できれば”百日戦役”で、メンフィル軍に領を攻められた時メンフィル軍に降伏し、メンフィル帝国に降った父さん達に向けられるメンフィル皇家や貴族の疑惑の目も少しは和らぐと思うし、そうなればようやく父さん達に拾って貰った恩返しができるし、エリゼだってメンフィル皇家に仕える必要はなくなって、父さん達と一緒に暮らせるようになるよ……」
「兄さん…………私の事は気にしないで下さい。これが私の選んだ”道”ですから…………私がリフィア殿下にお仕えする事によって殿下に信用してもらえれば……殿下が即位された時、シュバルツァー家もメンフィル皇家や貴族の方達に信用してもらえますし…………」
少年の言葉を聞いたエリゼは複雑そうな表情で見つめた後静かな表情で少年を見つめて呟き
「エリゼ…………」
エリゼの答えを聞いた少年は驚きの表情で見つめていた。
「その………もしかしたらですけど、近い内クロスベルで会えるかもしれません………リフィア殿下、レン姫と一緒に『西ゼムリア通商会議』に参加しますから殿下の侍女である私も殿下のお世話の為について行く事になるかもしれないですので…………」
そしてエリゼは気を取り直してある事を言い
「そうなのか?……まあ、その時が来れば職場仲間を紹介するよ。」
「はい……!どんな方達なのか楽しみにしています………!」
少年の言葉を聞いて微笑み
「それじゃあ、行って来る。」
「はい……!行ってらっしゃい………!リィン兄さん
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