機動戦艦ナデシコ
1392話
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「今なら特別に、報酬に関して色を付けるが?」
長谷川がこの世界の情報を集めたのは、特に何か理由があった訳ではないだろう。
強いて言えば、ネット中毒者の本能に近いものがある。
その本能に寄って得られた情報は、報酬に色を付けると告げた事によりあっさりと俺へと売る事を決意したらしい。
まあ、この情報に関しては俺達に提供した方が結果的に見て人道的でもあるしな。
『戦力らしい戦力は、銃とかその辺だけだったな。戦車や戦闘機、戦艦、それと……エステバリスっつったっけ? そういうのはなかった』
「……戦力としては随分と貧弱だな。いや、待て。その場所は遺跡だったよな? なら、もしかして他の場所に兵器の類を隠してるとかか?」
『いや、それはないな。そもそもナデシコ世界の兵器は、大抵がネット接続出来るようになってるだろ? なら、もしそんな武器があるのなら、私と一緒に作業してた……ルリだったな? そのルリも見つけるのに苦労はしなかった筈だ』
そのルリが見つけられなかったのを見つけた辺り、ネットの世界では長谷川の方がルリよりも上だという事なのだろう。
ネギま世界、恐るべしって感じだな。
「そうか。……他に何か気が付いた事は?」
『うーん、ああ、怪我人が随分と多かったな』
「怪我人? ……ああ」
一瞬疑問を覚えたが、すぐに納得する。
そもそもミスマル達は反乱軍に襲われてその遺跡に逃げ込んだのだ。
だとすれば、当然その前に反乱軍からの攻撃を受けているのは当然であり、その際に怪我をした兵士達がいたとしてもおかしくはない。
「分かった。その遺跡の詳しい座標を教えてくれ。早速救出してくる」
『ああ。……気をつけろよ』
まさか長谷川の口からこっちを気遣う言葉が出てくるとは思わず、少しだけ驚く。
「ついに長谷川もデレたか」
『誰がデレるか! ったく、ちょっと心配したかと思えばこれだ。そういうのは神楽坂にでも言ってやれ。あいつは何だかんだと男っ気がないしな』
「そう言われてもな。俺の場合神楽坂のタイプじゃないだろ」
オジコンである神楽坂だ。もしシャドウミラーで可能性があるとすれば、それこそムラタくらいじゃないか?
年齢的には間違いなく神楽坂のストライクゾーンだし、渋さという面でも文句なし。
それでいて、最初に俺と出会った時のようなギラギラとした野獣のような雰囲気も収まってきており、落ち着いたと表現しても間違ってはいない。
そんな風に長谷川とやり取りをしながら、これからの事を考え……やがてこれからどうするべきかを決める。
「とにかく、今回の件は助かった。これでナデシコ世界の事はどうにかなりそうだな。今回の件の報酬については期待しててくれ」
『……ふん』
唐突に話が変わ
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