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衛宮士郎の新たなる道
第4話 留学生と編入生
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 昼休み。
 川神学園でその時間帯は確率的に一番人気(ひとけ)がなさそうな場所にて、士郎とシーマの2人だけが来ていた。

 「さてマスター、遺言はちゃんと書き残して来たのだろうな?」

 今こうして2人だけでいるのは、シーマの入るクラスが違う事についてだ。
 しかし本人は笑顔ではあるが、文字通りに怒髪冠を衝く如く憤激に駆られている。
 それ故、自分のサーヴァントから殺気を受けている当の士郎は、情状酌量を求めていた。

 「頼むから説明を聞いてくれ・・・」
 「ほぉ?今になって世迷言をほざくとは、余を楽しませる趣向をさぞ自信があるのだな?」
 「楽しめるかは知らないが決定的な事がある」
 「・・・?」

 士郎の言葉にシーマは、未だに怒り続けたまま怪訝さを露わにする。
 しかし士郎は遠慮なくそれを言う。

 「シーマの背の低さじゃどうあっても3年は厳しい」
 「なん・・・だ、と・・・!?」
 「あのクラスや隣の2−Fなら似たような学生もいるし、何とか二年生で通せるだろうが3年では厳しすぎるんだよ。表面上の理由としては」
 「背の話を持ち出すだと!?卑怯ではない・・・・・・・・・・・・表面上?」

 最初の怒りは収まったが別の理由で激昂するも、士郎の最後の言葉に喰いつく。

 「本当の理由は2−Sの位置にあるんだよ。あの教室は本校舎内でも縦横から見てもほぼ中心位置にあるんだ。そんな処に居てくれればいざ何かあった時、俺を守りに行こうが他の生徒を守りに行こうと選択肢が多く取れるんだ。真名は未だに判らず仕舞いだが、ステータスは高いしこれでも頼りにしてるんだぞ?」
 「そ、そう言う理由なら仕方ないが、だったら最初から言えば余も士郎に怒りをぶつけようなどと思わなかったのだぞ?」

 頼りにしていると言う言葉が余程嬉しかったのか、照れながらもあっさり納得した様だ。
 実際は単なる偶然に即興の理由付けした結果論でしかないのだが、シーマは兎に角機嫌を取り戻した。
 これに態々、溶鉱炉にニトログリセリンを入れるかのようなネタばらしをするなど、今の士郎にそんな度胸は無かった。
 そんな2人の会話をある程度ではあるが、盗み聞きしている者がいた。
 それは百代だった。
 位置的にはかなり離れているが、こんな事の為に本来使うべきでは無い川神流の特殊な技を使って、2人の密談内容を聞き取っていた。
 ファミリーメンバーや友人、自分のファンである女の子たちと遊ばずにそんな事をしている自分に、全く疑問を感じずに。

 (別にあんなところで男2人だけで話さなくてもいいだろうに・・・。――――と言うか“マスター”って何だ?それに“いざという時”って、如何いう会話だ?)

 ただ2人の会話内容を盗み聞きしても
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