ハイスクールD×D ぼくと先生と『私達』
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が合いましたが、まあ頑張って耐えてください。ここから部屋まで1kmほどありますから、全力で投げるんで。
甲高い猫の鳴き声が聞こえる中、見事にグレイフィアがキャッチするのを見届けてから再び気配遮断を行ってからゆっくりと部屋に戻る。気配遮断を切ると同時にグレイフィアと黒歌が振り返る。
「相変わらずの隠密性ですね」
「自慢の技だ。それで話は終わったのか?」
「とりあえずわね。調べ終わるまでは監禁させてもらうわ。ミリにはちゃんとした病院で診てもらっていると話を合わせて」
「分かった。それでは私は引っ込ませてもらおう。それではまた、いや、少しだけ」
針と糸を作り出し、黒歌の開いた傷を再び縫合しておく。
「無理だけはしないように。それではまた会おう」
ベッドに戻り、寝る体制を整えてから内側に戻る。そこではミリキャスと『私達』が誰かのための物語の劇をやっている。ここは夢の中だからこそ何でも出せる。それにも関わらず加工しやすい紙や段ボール、テープや絵の具を使って舞台や簡単な衣装を作っている。私はそれを生み出した椅子に座って微笑ましく眺める。
少しずつではあるが、『私達』の数が減っている。満足して流れに乗って次の命として生まれるために。座の方の私の元には新たな『私達』が生まれているのでしょうが、ミリキャスの中にいる私の元には生まれてこない。パスが微妙に絶たれているようですね。いずれは私を含めて誰もいなくなってしまうでしょう。まあ、ミリキャスが大人になる頃でしょうから焦る必要はありません。それまでにミリキャスには多くのものを残してあげましょう。それが私という存在ですから。
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