ハイスクールD×D ぼくと先生と『私達』
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しいな。こんなに悩むなんて。相談は、できそうにもないな」
悩みは増えてしまったが、それでもジャック・ザ・リッパーはこちらに協力的であるだけでも収穫があったと言えるだろう。
その後も週一でジャック・ザ・リッパーとの会談は続いた。基本的に肉体の主導権はミリキャスが所有し、寝ている時やミリキャスが強く願ったとき以外は表に出てくることはない。夢の中でのみミリキャスとのパスが繋がりやすいため、そこで色々と『私達』と同様に知識を与えてくれている。戦う方法を遊びを取り入れて教えているので本人は遊んでいる感覚なので、命の尊さを教えるのはこちらに丸投げされた。人間の感覚と悪魔の感覚は違うだろうからと言っていたが、あれは明らかに面倒だからだろう。しかも、戦い方が暗殺者のそれだ。霧の生成、印象操作、気配遮断、音を出さずに走る方法、人体の急所の位置、ナイフやメスの扱い方・手入れ法。完全にジャック・ザ・リッパーの戦い方だ。
それとは別に色々な動植物の知識に、人間界の各国の童謡や童話などの子供のための知識も豊富だった。自分と似たような存在に誰かのための物語がいるそうだ。ミリキャスや『私達』はそれが大好きでいつも楽しそうに私に聞かせてくれる。
医療魔術の方に関してはちょっとした切り傷やすり傷を直せる程度。ジャック・ザ・リッパーならちぎれた腕をくっつける程度は出来るそうだ。医者としての技量がそのまま回復力に繋がるため、医者だったのは本当なのだろう。腕は確かだ。まあ、ミリキャスが再現しようとしても荒さばかりが目立ちます。練習には刺繍がいいらしく頑張っているが、まあ、年齢を考えれば上出来といった腕前だ。ナイフさばきは洒落になりませんが。他にも普通の応急処置の仕方なども教えているようです。
元気で素直なのもいいことですし、概ね問題はないでしょう。ちゃんと直接お会いして歓迎できないということだけは惜しいですが、本人は気にする必要はないとおっしゃってくれていますが、ミリキャスの命の恩人ですしね。
「先生」
「どうかしたかい、ミリキャス?」
「先生は猫さんの怪我も治せる?」
「あまり得意ではないけど大丈夫だよ」
「お願い、助けてあげて」
「わかったよ。それじゃあ、代わろう。歌は覚えているかい?」
「うん。此より開幕。私達は歌手、役者、交響団。終幕までの夢を此処に」
「「霧の中の殺人鬼」」
ミリキャスと私の意識を入れ替える。目の前にはひどい怪我を負っている猫の姿に化けた転生悪魔がいる。さて、どうしたものか。まあ、頼まれた以上は助けよう。後のことはグレイフィアに任せよう。
「聞こえているか?これから治療する。もう少しだけ頑張りたまえ」
魔
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