第2章:異分子の排除
第30話「デュノア」
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「不穏...不穏だよ!?」
「あー...もしかしてこりゃ、デュノア社終わったかも...。」
外野がちょっとうるさいなぁ...。まぁ、普通に考えたら驚愕モノだけどさ。
「元凶はデュノア夫人なのは分かってるからな。そこから潰していく算段だ。」
「...あの...貴方は一体...?」
恐る恐るデュノアがそう聞いてくる。
...答えてやるか。
「俺は篠咲...いや、神咲桜。ちょっと訳ありだが...束とは幼馴染だ。」
「おさっ...!?」
「あ、見た目が似てるのは偶然だからな?」
敢えて本名を名乗っておく。これからの事を考えれば知っていても問題ないしな。
「....でも、どうして、わざわざこんな事を...。」
「んー?まぁ、理由なんてあってないものだけどさー。うちら天才ってのは気まぐれな奴が多いみたいなんだよ。俺や束もその一員。...今回は、その気まぐれで救われたとでも思ってくれや。」
実際、気まぐれみたいなものだ。デュノア社長の不器用さを気に入って、俺がそうしたいと思ったから、そうした。
「天災の恐ろしさ。しっかり味わってもらうぜ。...多分、知らないうちに話は進むだろうけど、気にすんなよ?三年間はここに居られる保証があるんだから。」
「あー、確かそんな規約がここにはありましたね。」
IS学園にはあらゆる企業による干渉が不可能だからな。
あってもなくても俺らにはそこまで影響はないが、せっかくだし利用させてもらおう。
「えっと...ありがとう...で、いいのかな...?」
「おう。遠慮なく施しを受けとけ。」
複雑そうな顔でお礼を言ってきたので、俺はそう返した。
「それじゃあ、秋十君。俺、今から束の所行って色々やってくるし、後よろしく!」
「え?...って、今から!?」
驚く秋十君や、引き攣った顔のままのデュノア。後、千冬への説明を全部放りだして、俺は束の所へ窓から飛び降りるようにして向かっていった。
=秋十side=
「...どうしてこうなった....。」
翌日、俺は食堂にて頭を抱えながらそう言った。
昨日は桜さんがどっかに行ってしまった後、とりあえずシャル(そう呼んでもいいと言われた)を帰して、千冬姉に桜さんが出て行った事を伝えた。
...で、その時千冬姉がだいぶ荒れてたので、今日のHRの先行きが不安すぎる...。
「....桜さんの奇行は今に始まった事じゃないよ。秋兄...。」
「そうだけどさ...。」
せめて、俺に丸投げはしてほしくなかったな...。
「それにしてもデュノア社に喧嘩を売りに行
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