暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第30話「デュノア」
[4/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「不穏...不穏だよ!?」

「あー...もしかしてこりゃ、デュノア社終わったかも...。」

  外野がちょっとうるさいなぁ...。まぁ、普通に考えたら驚愕モノだけどさ。

「元凶はデュノア夫人なのは分かってるからな。そこから潰していく算段だ。」

「...あの...貴方は一体...?」

  恐る恐るデュノアがそう聞いてくる。
  ...答えてやるか。

「俺は篠咲...いや、神咲桜。ちょっと訳ありだが...束とは幼馴染だ。」

「おさっ...!?」

「あ、見た目が似てるのは偶然だからな?」

  敢えて本名を名乗っておく。これからの事を考えれば知っていても問題ないしな。

「....でも、どうして、わざわざこんな事を...。」

「んー?まぁ、理由なんてあってないものだけどさー。うちら天才ってのは気まぐれな奴が多いみたいなんだよ。俺や束もその一員。...今回は、その気まぐれで救われたとでも思ってくれや。」

  実際、気まぐれみたいなものだ。デュノア社長の不器用さを気に入って、俺がそうしたいと思ったから、そうした。

「天災の恐ろしさ。しっかり味わってもらうぜ。...多分、知らないうちに話は進むだろうけど、気にすんなよ?三年間はここに居られる保証があるんだから。」

「あー、確かそんな規約がここにはありましたね。」

  IS学園にはあらゆる企業による干渉が不可能だからな。
  あってもなくても俺らにはそこまで影響はないが、せっかくだし利用させてもらおう。

「えっと...ありがとう...で、いいのかな...?」

「おう。遠慮なく施しを受けとけ。」

  複雑そうな顔でお礼を言ってきたので、俺はそう返した。

「それじゃあ、秋十君。俺、今から束の所行って色々やってくるし、後よろしく!」

「え?...って、今から!?」

  驚く秋十君や、引き攣った顔のままのデュノア。後、千冬への説明を全部放りだして、俺は束の所へ窓から飛び降りるようにして向かっていった。







       =秋十side=



「...どうしてこうなった....。」

  翌日、俺は食堂にて頭を抱えながらそう言った。
  昨日は桜さんがどっかに行ってしまった後、とりあえずシャル(そう呼んでもいいと言われた)を帰して、千冬姉に桜さんが出て行った事を伝えた。
  ...で、その時千冬姉がだいぶ荒れてたので、今日のHRの先行きが不安すぎる...。

「....桜さんの奇行は今に始まった事じゃないよ。秋兄...。」

「そうだけどさ...。」

  せめて、俺に丸投げはしてほしくなかったな...。

「それにしてもデュノア社に喧嘩を売りに行
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ