機動戦艦ナデシコ
1391話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「……で、私の出番って訳か?」
ホワイトスターの交流区画にある喫茶店で、長谷川が俺の方へと視線を向けて尋ねてくる。
基本的に外に出る事は滅多にない長谷川だったが、それでもシャドウミラーからの呼び出しとなれば自分に仕事を依頼してくれているだけに断り切れなかったのだろう。
何しろ食料を始めとした生活必需品の類もネット通販で買ってるらしいし。
「そうなる。お前の電子精霊があれば、ミスマルやヨシサダを見つける事も出来るかもしれないからな。ルリだけに負担を掛けるのはあまり面白くない」
「……ルリ、か。この写真の子か? 何だってこんな子供にそんな真似をさせてるんだよ? ネギ先生じゃあるまいし」
「ネギとはちょっと事情が違う。オモイカネというナデシコのAIを使いこなせるのはルリだけなんだよ。……他に使いこなせる奴がいないってのは問題だな」
ルリのような能力を持っている人物が他にもいれば、ルリを休ませながらオモイカネでミスマルやヨシサダを探す事も出来るんだろうが……
アカツキ辺りにその辺を聞いてみるか?
いや、いるなら最初からナデシコに乗せているよな。
それにもしいたとしても、ネルガルを追われた今のアカツキにはちょっと手が出せないだろう。
こっちの方で何とかしてみるってのも……
そんな風に考えていると、長谷川が紅茶を飲んで溜息を吐く。
「まぁ、いい。分かった。アクセルの所から回ってくる仕事は金払いもいいし、受けてやるよ。それで、私はどうすればいい? このまま、その……ナデシコ世界って言ったか? そこに行けばいいのか?」
どうやら引き受けて貰えると知り、安堵の息を吐く。
「いや、案内するのが……」
「お・ま・た・せ」
俺に最後まで言わせず、そう言いながらこっちに近づいてきたのは、少し離れたテーブルに座っていたミナトだ。
相変わらず胸元が大きく空いた露出の大きい格好をしている。
それが面白くなかったのだろう。長谷川は少し不機嫌そうな表情を浮かべる。
……いや、面白くなかったのはミナトの服装ではなく、その胸元に存在する深い谷間か。
長谷川も美人と言ってもいいが、胸の大きさに関しては並か、並より少し上といった程度だ。ミナトのように豊かな双丘を持っている相手には、やはり女として色々思うところがあるのだろう。
「……あんたは?」
「私? 今アクセルが言ってたでしょ? 貴方の案内役よ。ルリルリと会わせるんだし、私がピッタリだったのよ」
物は言いようだな。
正確には、俺と長谷川の間に何か有るのではないかと疑っていた一面もあるんだろう。
……俺の異性関係を考えれば、無理もないけど。
「……ふーん。あんたがねぇ。随分と派手な格好をしてるけど、それは制服か何かか?
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ