第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#11
闇夜の血闘 紅の魔術師VS幽血の統世王V 〜World's End〜
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く光がバリバリと
音を立てながら発せられ、髪を通してシャナの身体に流し込まれた。
「WWWWWWWWWRYYYYYYYYYYYYYY――――――――ッッッッッッ!!!!!!」
空間が爆砕するかのような狂声と共に、髪は強化セラミックに酷似した
滑らかな質感に代わり光の伝導率が増強される。
「くああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」
躰をバラバラに引き裂かれるような凄まじい衝撃がシャナの全身を隈無く駆け巡った。
その間にも黄金の光は輝きを増し続ける。
やがて光が発する高温に髪自体が耐えられなくなり、中部分から灼き切れ始めた。
しかし千切れた髪にも光が滞留しており、美しく輝く黄金の欠片は
衝撃で空中に縛り付けられたシャナの躰を尚も執拗に蝕んだ。
まるで高圧電流に感電したかのような凄まじい激痛を、
その素肌に感じながらシャナはビルの残骸の中へと弾き飛ばされた。
交差した両腕を下げ、前屈の構えのまま星形の痣が刻まれた
首筋を剥き出しにしてアスファルトの上に屹立するDIO。
身体の周りには、無数の黄金の火花がバチバチと音を立てながら爆ぜている。
その 「火花」 の正体は、かつて己を追いつめた “ジョナサン・ジョースター” の
『波紋法』 から学習し、そしてソレを応用して得た新たな 「能力」
人間は、体内に微量ながらも 「電気」 を持つ特性がある。
DIOはその特性を石仮面によって得た全ての人間を超越する能力で
爆発的に強化し、属性の違う体内電流を瞬時に生み出すと同時に
変質した髪を通してそれをシャナの躰に叩き込んだのだ。
攻防一体。超絶の魔技。
幽血の流法。
『邪 揮 深 劾 拷 雷 流』
「ぐ、う……」
コンクリートの残骸の上で仰向けに倒れていたシャナは、
倒壊したビルの瓦礫の中からよろよろと力無い動作でその身を起こした。
大刀を杖のように、瓦礫の上に突いてもたれかかる。
戦慄の美を流す大太刀、 “贄殿遮那” を手に入れて以来初めての使い道だった。
「……」
その少女の胸元で揺れるペンダント、紅世の王 “天壌の劫火” アラストールは、
道路を挟んで屹立する男の、その余りにも圧倒的な力に驚愕を禁じ得なかった。
元は生身の人間でありながら、紅世の王さえも下僕に強いたという事実から
その力の強大さは理解していたつもりだったが、
本当に 「つもり」 に過ぎなかった事を思い知らされた。
まさかここまで一方的な展開になるとは想像すらしていなかったのだ。
「ま……だ……まだ……」
電流の高熱で焼き焦がされ無数の白い煙が音を立てながら昇る黒衣の中で、
シャナが|譫言
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