第一物語・前半-未来会議編-
第九章 夜中の告白者《3》
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「どうして? いつから決めたの? なんで、てか相談無しで決めるなんて! あんた年下少女派なんて今知ったわ。おかしいじゃない、おかしいわ、なんか知らないけどとにかくおかしいわ。あの時ね!? あの時好きになったのね? ええ!?」
眼前に表示されている映画面を掴み、更に続く。
「あ、そうねそういうことね? 今ピンチだから周りを混乱させようとしてるのね。でもまさか独立宣言しといて、辰ノ大花の長に告るなんてやるじゃない。Excellent、Wonderful、いいわよお! さあ今すぐ告りなさいな、告白の続きよお!!」
『告るぜえええい!』
「復活した――!!」
映画面の向こうにいるセーランが、空に向かってガッツポーズをした。
意味が分からない、さっぱりだ。
飛豊は灯がしたことに、なんの意味があるか分からなかった。が、先程まで黙り動かなかった馬鹿長が復活した。
空に吠えるように、セーランが背を曲げて気合いの入れ直していた。
だが曲げ過ぎで後ろに倒れた。
いてて、とセーランは頭を押さえ立ち上がる。
笑顔で立ち上がるセーランを見て、皆はほっとした。
映画面の向こうにいるセーランは、親指を立てる。
『最高だろ、俺の演技は』
「ナイスよ!」
それに応じるように灯は親指を立て、映画面の前に突き出す。
飛豊は自分だけが分からないのかと、周りを見渡した。
首を曲げていたり、分からないと手を左右に振り合図してくる者もいる。
どうやら、他の皆も分かっていないらしい。
良かった、と安堵の息を漏らす。すると横に一つの映画面が表示される。
こことは違う、花火打ち上げの方のだ。
飛豊は周りに集まる仲間を退け、その群れから離れる。
落ち着いて話せる場所に付き、映画面を見る。
そこに映るのは、
「恋和か、どうしたんだ?」
『どうしたもこうもないですよ。一体どういうことですか、なんで灯の言葉の羅列攻撃でセーランが目覚めたんですか?』
「よく分からんが、本人が言うには演技だったらしい」
『演技?』
恋和は首を傾げた。
彼女の後ろには、他の仲間も見える。打ち上げ終わった花火の筒を片付けているのだろう。
男子が主に運んでいおり、女子はそれを見ていた。
向こう側の様子を確認し、飛豊は灯を呼ぶ。
「どういうことだ明、簡単に説明してくれ」
「一度しか言わないわ、よく聞いてなさいよ」
飛豊は振り返り、肯定の合図に灯は左手を挙げ振っていた。
先程まで何かを話していたのだろうか、しばし間が空いた。
「馬鹿長が前、演技について教えてくれって私に言ってきたの。まあ私は優しいからその頼みを受け入れたわ」
途中段階すっ飛ばして行くわよ、と灯は言った。説明するのが面倒なのだろう。
それで、と言うよ
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