第121話
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ティオはヨアヒムを睨んでいた。
「………そこまでの力を手に入れておきながら………その上、キーアに拘る理由が一体どこにあるんだ………?」
その時考え込んでいたロイドはヨアヒムに疑問を投げかけ
「ほう………?」
ロイドの疑問を聞いたヨアヒムは興味深そうな表情でロイドを見つめた。
「彼女が本当に500年前の時代の出身だったとしても………あくまで普通の女の子であるのは変わらないんじゃないのか………?それだけの力を手に入れながらどうしてキーアに拘る……?」
「た、確かに………」
「根本的な疑問だね………」
ロイドの疑問を聞いたエリィとヨシュアは頷いた。
「クク、言っただろう。彼女は”神”となる御方………キーア様の前には、この力など比較するのもおこがましいだろう。いや、クク………そもそも比較すること自体、意味が無いとも言えるのかな………?」
「ワケの判らねぇことを………」
「本当に………誰かさんにソックリだわ………」
「そうだよね〜。」
ヨアヒムの言葉を聞いたランディはヨアヒムを睨み、エステルとミントは呆れていた。
「まあいい………この際だから聞いておく。――――どうしてキーアは競売会の場にいたんだ?」
その時ロイドは真剣な表情でヨアヒムに尋ね
「…………………………」
尋ねられたヨアヒムは何も答えず、黙り込み
「確かにそれも………まだわかっていないわね……」
「マフィアの方でも……心当たりが無いそうですが………」
ロイドの質問を聞いたエリィとティオは考え込んでいた。
「………続けて聞くぞ。俺の兄―――ガイ・バニングスを殺したのはあんたか………?」
「ほほう………そうか、そうだったのか!なるほど………2人きりの兄弟………歳の差は10近く……兄の殉職後はクロスベルを離れ再び戻ってきたというわけか………はは―――これは傑作だ!まさか君があの厄介な男の弟だったとは………!」
そしてロイドの疑問を聞いたヨアヒムはロイドの記憶を読み取って興味深そうな表情をした後笑った。
「………それは肯定の言葉と受け取っていいのか?」
「フフ、確かに当時、彼は僕の存在に迫っていた。厄介だからルバーチェに頼んで抹殺するよう依頼したんだが……どうやら殺したのは全く別の勢力だったようだな。3年前、マルコーニはさも自分達の手柄のように僕に恩を着せてきたが………ガルシアの方は否定していたからその可能性は無いだろう。」
「なるほど………だろうと思ったよ。―――あんたみたいな男に兄貴が負けるとは思えないからな。」
自分の疑問に答えたヨアヒムの説明を聞いたロイドは頷いた後口元に笑みを浮かべ
「!!ほう………面白い事を言うじゃないか。」
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