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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第81話
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とっとと先に進もうぜ。」

「そうだな……エリィ、行こう。」

ティオとランディの意見に頷いたロイドはエリィに先に進むよう促し

「ええ…………(………さようなら。アーネスト先生。)」

促されたエリィは頷いた後、心の中でアーネストと決別した。その後奥へと進み続けたロイド達は砦らしき場所の入口で待ち構えているガルシアを見つけ、それぞれ武器を構えてガルシアに走って近づいた。



「ガルシア・ロッシ………!」

「フン…………ここに居たのかよ。」

ガルシアに近づいたロイドは声を上げ、ランディは目を細めてガルシアを睨んだ。

「………………………」

一方ガルシアは何も語らず虚ろな目でロイド達を見つめていた。

「やっぱり………」

「マフィア達の話を聞き、予想はしていたが………」

「どうやら他のマフィアと同様操られてしまったみたいですね………」

「チッ、元とはいえ”西風”の部隊長を務めていた奴があんな小物如きの傀儡になっているなんて、あの世で団長が嘆いているで!?」

ガルシアが”グノーシス”を投与されてヨアヒムに操られている事を悟ったエリィは表情を引き締め、レオニダスとティオは考え込みながら呟き、ゼノは舌打ちをしてガルシアを睨んで声を上げた。

「………ジンさん並に大きな人ね。なんかやたらと手強そうだけど……」

「元”西風の旅団”部隊長にして”ルバーチェ商会”の若頭………戦闘力は折り紙つきだろう。」

「ま、こっちには”現役”の”西風の旅団”の隊長クラスが二人もいるから楽勝よ♪」

「もう、レンちゃんったら……油断は禁物よ?」

ガルシアの事を知らないエステルにヨシュアは自身の知る情報を教え、ガルシアを嘗めている様子のレンにルフィナは呆れた表情で指摘した。



「………………」

ロイド達と対峙したガルシアは何も語らず全身に凄まじい瘴気を纏った。

「どうやら魔人化する気配はなさそうだけど………手の抜ける相手じゃなさそうだ。」

「おい――――キリングベア。聞こえてねぇかもしれねえがあんたのお望み通り全力で行かせてもらう……悪名高き”闘神の息子”の力、その目に焼き付けておきな………!」

ロイドがガルシアの様子を警戒している中ランディは不敵な笑みを浮かべてゼノから借りているブレードライフルを構えてガルシアを睨んだ。



そしてロイド達はガルシアとの戦闘を開始した―――――!



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