蛇姫の鱗
日常編
ようこそラミアへ
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「どーゆーことだよマスター!!」
「ふざけんなっ!!」
「明日からどうやってメシ食っていけばいいんだ!?」
「勝手に決めるな!!」
あまりにも突然に発表されたギルドの解散。当然、それを聞いた皆さんは怒り狂っている。
「妖精の尻尾は解散させる。これからは己が信じる道を己が足で進め。以上じゃ」
そんな中、マスターだけは冷静なまま、淡々とそう告げる。しかし、それを聞いたギルドの皆さんはさらに熱くなっていた。
「納得いかねーぞマスター!!」
「妖精の尻尾こそが俺の歩く道なんだ!!」
「やめてーならアンタが勝手に出ていけよ!!」
「俺はやめねーぞ!!妖精の尻尾はここにある!!」
「おおっ!!」
背を向けこの場から立ち去ろうとするマスターに批難の声がぶつけられる。すると、それを聞いたマスターが鋭い眼光でこちらを睨み付けた。
「今この時をもって妖精の尻尾は解散じゃ!!今後二度とその名を口に出すことは許さん!!」
「「「「「・・・」」」」」
強い口調で宣言されたギルドの解散令。彼のその他を圧倒する力強さに、反論していたギルドの皆さんも言葉を返すことができずにいた。
「妖精の尻尾の解散は変わらん。皆、己が信じる道を歩んで行け」
それだけ言い残し、俺たちの前から姿を消したマスター。残された俺たちは、想像することもできなかった現実に、ただただ立ち尽くしていることしかできない。
「ったく、わかったよ」
どれだけの時間が流れたのであろうか、静まり返っていたその中で、一人の青年が口を開く。
「じじぃがそう言うなら、従うしかねぇな」
そう言ったのはマスターの孫である雷の滅竜魔導士ラクサスさん。彼の方に、全員の視線が集まる。
「いくぞ、オメェら」
背中を向け、ギルドがあったこの場所から離れていくラクサスさん。その行動に、彼を慕う三人の魔導士たちも理解が追い付いていない。
「待てよラクサス!!」
「お前・・・本気なのか?」
「こんなの納得できるわけないでしょ!?」
何の前触れもなく解散すると言われても、フリードさんたちは納得ができない。例え自分たちが親衛している彼の言葉でも、この場から離れるなどできるわけがないのだ。
「俺だって納得なんかしちゃいねぇさ。だが、マスターがそう言うなら、従うしかねぇんじゃねぇの?」
普段はマスターなどと絶対に呼ばないラクサスさん。しかし、彼はマスターの言葉から何かを感じ取ったのか、最高責任者である彼の指示を優先することに決めたらしい。
彼のその言葉でフリードさんたちは納得したのか、立ち去っていく彼
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