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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第80話
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れている状況だろうな。)

マフィア達の話を聞いたランディが頷いている中ガルシアが現在どんな状況になっているのか察したゼノとレオニダスは表情を引き締め

「………ちょっと心配ですね。」

「うーん、確かに………―――ねえ、ロイド君。この牢屋の扉、どうするつもり?」

二人の様子に気づいていないティオの意見に頷いたエステルはある事に気付いて真剣な表情でロイドに尋ねた。

「なっ………」

一方エステルの疑問を聞いたマルコーニは驚いた。



「このままにしておいたらちょっと危険な気もするし………かといって扉を開けたら逃げられちゃうかもしれないし。」

「……ああ。」

「正直、難しい判断だと思う。僕達は君の判断に従うよ。さすがに遊撃士が守るべき民間人とは言いにくいからね。」

「…………………」

エステルとヨシュアの話を聞いてどうするか考え込んでいたロイドだったが近くにあるレバーを降ろしてマルコーニ会長達の牢屋の扉を開けた。

「は、ははは………!」

「おお……!」

「お、恩に着る……!」

ロイドの行動にマルコーニ会長達は明るい表情をし

「ロイドさん………」

「やれやれ………甘いねぇ。」

「ふふ………仕方ないわね。」

ティオは驚き、ランディとエリィは苦笑し

「うふふ、相変わらずエステルみたいに甘すぎね。」

「あんですって〜!?それはどういう意味よ!」

「まあまあ………」

「フフ、貴女達の関係も相変わらずね。」

レンは口元に笑みを浮かべ、レンの言葉を聞いたエステルはレンを睨み、ヨシュアはエステルを宥め、その様子をルフィナは微笑ましく見守っていた。



「………あくまで緊急措置だ。それに、丸腰で脱出できるほどこの遺跡の魔獣は生易しくはない。大人しく警察の救出を待った方が身のためだと思いますよ。」

「フ、フン!ワシに指図するな!これで貴様らも用済みだ!とっとと行ってしまえ!」

ロイドの警告にマルコーニ会長は鼻を鳴らした後ロイド達を睨んで怒鳴り

「………行きましょう。」

「ああ……先を急ごう!」

エリィはロイドに先を進むよう促し、エリィの言葉にロイドは頷いた。その後ロイド達は探索を再開し、奥に向かって進んで行くと聞き覚えのある声が聞こえてきた。



「フフ………やっと来たようだね。」

「この声は………!」

「アーネストさん………!」

声を聞いたロイドとエリィは驚いた後仲間達と共に剣を構えている自分達を待ち構えているアーネストに走って近づいた。

「あ………!その人って確か……!」

「君達が逮捕した市長暗殺未遂事件の犯人か………」

アーネストを見たエステルは
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