機動戦艦ナデシコ
1390話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ナデシコがニヴルヘイムに合流してきてから2日。
現在ナデシコ世界の地球は、まさに混乱の渦と評すべき状況にあった。
連合軍の一部、ネルガル社長派、クリムゾングループが組んで行った反乱。
当然その反乱に迎合するような、長いものには巻かれろ的な考えを持っている奴も多かったが、逆に反乱は認められないとして対抗する勢力も当然ある。
最初は反乱軍の方もそんな反抗勢力を相手に何とか穏便な手段に訴えようとしていたのだが……それも結局無駄に終わり、今では地球上の何ヶ所かで戦闘が行われ、既に終わっている。
まぁ、1つの基地が反乱に対抗しようにも、戦力差は圧倒的な訳で……
使用している兵器の類が殆ど変わらない性能であれば、当然数が多い方が有利だろう。
勿論指揮官の能力によってその辺が覆されるというのは珍しくないのだが、残念ながらこうして見る限りでは反乱軍に抵抗している者の中にそこまで指揮官としての才能がある奴はいないらしい。
圧倒的な物量に飲み込まれ、反乱軍に反旗を翻した――ちょっとおかしな表現な気がする――勢力は、次々と潰されていく。
そんな中で俺達が何をしているのかと言えば……
「まだ見つからないのか」
ナデシコ食堂でカツ丼、親子丼、牛丼の3つの丼を食べながら呟く。
「そう言ってもね。ルリルリだって頑張って艦長のお父さんを探してるんだから、あまり無茶を言わないの」
俺の向かいで紅茶を飲んでいたミナトが窘めるように呟く。
……その目に呆れがあるのは、俺の食事量に驚いてのものなのか、それともルリに対する言い分になのかは分からないが。
「ルリが頑張ってるってのは分かるけど、それでもこうして時間が過ぎていくのを待ってるだけってのは性に合わないんだよ」
「別にアクセルが動いてないだけで、他の人はきちんと動いてるんでしょ? うちの会長とか」
「……まあな」
エリナやプロスペクターも色々と動き回っているのは知っているし、シャドウミラー側としてもレオンが色々と動き回っているのは分かっている。
本来ならエザリアをこっちに引っ張ってくるべきなのだろうが、レオン本人がどうしても自分でやりたいと言い張り、結果としてレオンが主に動き回る事になった。
多分、反乱が起こった時に自分が怯えたのが許せなかったんだろう。
そういう意味では、レオンは何気に……いや、見た目通り執念深いので、反乱軍にはご愁傷様と言いたくなる。
そんなレオンは、強気な外交で次々にナデシコ世界の勢力の人員に会っては、支持を取り付けていた。
シャドウミラーだけでは色々と弱いのかもしれないが、幸いこっちにはアカツキがいる。
この世界のネルガルの規模を思えば当然アカツキの顔は広く、レオンと一緒に行動すればコネやこの世界への影響力でア
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ