機動戦艦ナデシコ
1390話
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カツキが、シャドウミラーの戦力でレオンがそれぞれ担当する事になり……それが予想以上に効果的だった。
勿論その場ですぐにこっちに対して協力を約束する相手は少ないが、それでもミスマルやヨシサダといった面々をこちらが保護すれば確実に手を貸すと言ってくる者がいるのを考えると、見通しは明るい。
その辺の説明をすると、ミナトは再び呆れたように溜息を吐いてから口を開く。
「ほら、皆頑張ってるんだしそれでいいじゃない。今アクセルが焦ってもしょうがないでしょ? 折角のフォーリンラヴタイムなんだから、もっと私の事を見てよね」
「フォーリンラヴって……いやまぁ、言いたい事は分かるけど」
ここ最近は色々と忙しく、ミナトやエリナと会う機会が少なかったのは事実だ。
勿論合間を見て通信で話をしたりしてはいたんだが、やっぱり映像モニタ越しではなく、直接こうして会って一緒にいるというのは大事な時間だろう。
その分、食堂にいる男達から向けられる視線は厳しいものがあるんだが。
今も俺の方へと向けて厳しい視線を送っているのは、言うまでもなく整備員達だ。
ウリバタケの姿はないが、もしウリバタケがいれば俺の方へと厳しい視線を向けているだろう。
まぁ、俺もそうなるというのは大体予想していたから、無理に何かする必要はない。
「それにしても……アクセルって相変わらずよく食べるわよね。丼物を3つも食べるなんて、少し食べ過ぎじゃない?」
「そうか? 以前もこれくらい食べてたと思うけどな」
「そう言えばそうだったっけ? でも、それ全部大盛りでしょう? よくお腹一杯にならないわね。いえ、太らないわねって言った方がいいのかしら?」
「元々俺は太らない体質だしな」
「……そうだったわね」
ミナトの視線が一瞬だけ鋭くなる。
だが、すぐに溜息を吐いて紅茶へと戻る。
それを見ながら、カツ丼へと箸を伸ばす。
以前に俺がナデシコに乗っていた時と比べても、随分と分厚い豚肉が使われている。
それでいながら肉の中心までしっかりと火が通っており、その上パサパサという訳ではなくジューシーな揚げ具合だ。
おまけにどうやって仕上げたのか、カツの衣もサクッとした部分がかなり残っている。
勿論カツ丼らしく、出汁を吸って柔らかな食感の部分もあり、卵閉じになっている部分はカツ丼らしいカツ丼と言ってもいい。
「随分とカツが分厚いな」
「あははは。それはシャドウミラーのおかげさね」
俺の言葉に応えたのは、ミナトではなく後ろから聞こえてきた声。
そちらに視線を向けなくても、誰の声なのかというのは分かった。
俺がナデシコに乗っている時、結構食堂に来てたしな。
そうなれば当然この人物と話す機会も多くなるのは当然だった。
その人物、このナデシ
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