第119話
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ヨアヒムは醜悪な笑みを浮かべて答えた。
「ふ、ふざけるな………ッ!」
「まだそんな世迷言を………!」
「てめぇ……喧嘩売ってんのか?」
「………最低の犯罪者ですね。」
「クスクス。状況をわかっていてそんな無謀な事を言っているのかしら?肝心の”グノーシス”とて既に解毒できるとわかっているし、どれだけ悪魔を召喚しようとパパ達がいる限り無駄な抵抗だし、時間をかければかけるほどこっちだって新たなメンフィル兵を呼び寄せられるわ。第一、ここであなたを殺せば操られた人達も元通りになるし、悪魔召喚も消えるでしょうね♪」
ヨアヒムの答えを聞いたロイドは叫び、エリィとランディはヨアヒムを睨み、ティオは蔑みの表情で見つめ、レンは凶悪な笑みを浮かべ
(なにコイツ……教授並に性格が悪そうね。)
(ワイスマンはここまで狂気じみてはいなかったけど……)
(正直、どっちも良い勝負だとミントは思うよ?)
エステル、ヨシュア、ミントは小声で会話をし
「………………………」
(………あの者はもう”後戻り”ができない程”魔”に身体を売り渡していますわ。例え解毒薬とやらを使っても……)
エクリアは真剣な表情でヨアヒムを黙って睨み、フェミリンスは警戒した表情でヨアヒムを睨んでいた。
「やれやれ………これでは話にならないな。そもそもキーア様は我等が教団の崇める御子――――それを返せというのがどうして理不尽なんだい?」
ロイド達の様子を見たヨアヒムは溜息を吐いた後尋ね
「自分達が6年前、どんな事をやったと思っている!そんな連中にキーアを引き渡せるわけがないだろうが!」
「それよりも……いい加減、キーアちゃんの素性を明らかにしなさい!ちゃんと身元は判っているのでしょう!?」
尋ねられたロイドは怒鳴り、エリィは怒りの表情で命令した。
「クク………なるほど。―――君達はまだ、キーア様がこの時代の生まれだと思っているのか。」
一方エリィの言葉を聞いたヨアヒムは口元に笑みを浮かべて呟き
「!?」
「こ、この時代……!?」
「「「……………………………」」」
ヨアヒムの呟きを聞いたロイドは驚き、ティオは戸惑い、レン、エクリア、フェミリンスは目を細めて考え込んだ。
「フフ、いいだろう。”叡智”に至らぬ者に話すのは本来禁じられているが………君達には特別に教えてあげよう。」
ロイド達の様子を見たヨアヒムは口元に笑みを浮かべて言った後振り向いて球体の設備を見上げて説明した。
「つい一月前までキーア様は眠っておられた―――この祭壇の聖なる揺りかごでまどろむように………500年以上にも及ぶ、永き眠りに就かれていたのさ!」
「!!!」
「なっ
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