暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
外伝〜古戦場の激闘〜
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(フッ………教えてやっても構わんが我の質問に一つだけ答えろ。お前がこのクロスベルにいるのは”古代竜”と同じように”至宝”を手にした人間達がどのような答えを出し、”至宝”がどうなるのか見守る為か?)

(……………………そうだ。)

そして永恒に尋ねられたツァイトは少しの間黙り込んだ後答え

(そうか…………………)

ツァイトの答えを聞いた永恒は重々しい様子を纏わせた後ツァイトに自分が知る情報を簡略化して説明した。



(……………まさか”影の国”が関係していたとはな…………ティオが持つ女神の聖母と同じ写真に写っていた聖母と”赤き冒険家”とその妻となった”白き騎士”を見た時は驚いたが………まさかそこで聖母達のその後を子孫であるあの娘が知る事になるとはな………)

永恒の説明を聞いたツァイトは驚いた後苦笑し

(それにしても未だ”(ブライト)”の名と女神の子孫が受け継がれ続けているとは…………遥か昔の事ゆえ、既に子孫は途絶えていると思っていたが…………(フッ、この様子ならウルスラの子孫すらも存在しているかもしれんな………))

静かな笑みを浮かべてある人物を思い浮かべていた。

(異界の獣よ…………こちらからも一つだけ聞いておく。”影の国”であの娘が自分が女神の末裔である事を知り………何を思った?)

(フッ…………最初は驚いていたが………エステルからすれば優先すべき驚く事は自分が女神の末裔ではなく、祖先と出会い、共に戦った事を驚いていたな。)

(……………何?)

自分の疑問に答えた永恒の話を聞いたツァイトは固まった後声を出し

(仲間の者達からも自分達の世界で唯一の神たる”空の女神(エイドス)”の末裔である事に驚かないのかと聞かれていたが……本人からすれば”大した事ではない”そうだ。……まあ、我の世界で神の末裔たる者達と知り合いである事が関係しているとは思うが………)

(………………………………)

永恒の説明を聞いた後黙り込み

(フフ………ハハ………ハハハハハハハッ!永い時を生きてきてここまで笑わされたのは初めてだ……!まさか自分が神の子孫である事を”大した事ではない”と思うとは……!フフ、とても女神の血を引く者とは思えん………女神は自分が神の血を引く者である事に随分悩んでいたのだからな………子孫達に願い続けた女神の願いもまた、未だ受け継がれているようで何よりだ………フフ………)

大声で笑った後静かな笑みを浮かべて呟き

(異界の獣よ………女神の末裔たるあの娘の事をこれからも見守り続けてくれ………我はこのクロスベルの地にて女神の子孫のこれからの人生が幸に溢れた人生になる事を願っておこう………)

自分達に向かって来た軍用犬達を睨みながら永恒に念話を送り

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