第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#10
闇夜の血闘 紅の魔術師VS幽血の統世王U 〜All Dead〜
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転が上がるに連れ、少女の撃ち出す斬撃は歯車的に加速していく。
灼眼が煌めき、無呼吸で繰り出される数多の真紅の斬撃が、
空間で爆裂炎上した。
DIOの悪魔の瞳にも暗黒の光が宿り、氷拳の冷撃が空間を彷徨う死霊のように
狂った速度で跳梁跋扈する。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
「UUUUUUUURRRRRRRRRRYYYYYYYYYYYYYY!!!!」
シャナはその勇ましき喊声で、DIOはその狂った叫声で、互いに猛る。
紅い斬撃と蒼い打撃が目の前で無数に何度も何度も何度も弾け、
炎刃と氷拳のキラメキが空間に散華する。
炎と氷
かつて、ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドー、
両者の間に同じような壮絶な戦いが繰り広げられた。
それが、いま、100年の時を経てここで再現される。
(くうッ! ここまでついてくるなんてッ!
予測じゃもう “良いのが” 5、6発は入ってるはずなのに!!)
スピードには絶対の自信を持っていた事と、
接近しての乱撃戦なら小廻りの利く自分の方が有利だという
戦術が外れた事に、シャナは焦れる。
「ククククククク、どうした? 顔色が悪いぞ? マジシャンズッ!
どうやら無呼吸で連打を繰り出せる時間はそんなに長くないようだな!
時間は後どれだけ残っている? 3分か? それとも1分かッ! 」
冷静に状況を分析しながらも口元にサディスティックな笑みを浮かべ、
DIOは真正面から見下ろすようにしてシャナを睨め付ける。
「実に残念だ! こんなに楽しい時間がもう終わっちまうとはなッ!」
そう言いながらもDIOの連撃の速度は一向に緩まない。
それどころか冷撃の手数は増える一方だった。
(クッ……! こ、の……! うるさいうるさいうるさいッッ!!)
シャナは心の中でそう毒づいた。
だが、確かに残された時間は少ない。
1分どころか持って後30秒といった所だ。
だがシャナはそのDIOのプレッシャーに気圧される事なく、
その悪魔の瞳を凛々しい瞳で睨み返した。
(でも、おまえは気づいてない。 “私の本当の狙いは連撃の速さ比べじゃない”
それはただの陽動ッ!)
シャナの黒衣の袖口から、火の粉が幾筋も贄殿遮那の柄を伝い
刀身内部に向かって延びていた。
(私は、今、この瞬間も炎を編み込んで贄殿遮那の中に送り込んでる。
ソレは、内部で凝縮を繰り返しながら高密度で貯蔵されてる。
もう、おまえの全身を焼き尽くす位の力は溜まってるはず。
その炎の塊をおまえの体内に送り込んで一気に 「爆裂」 させれば、)
DIOの瞳を見つめる灼眼が鋭く
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