第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#10
闇夜の血闘 紅の魔術師VS幽血の統世王U 〜All Dead〜
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“ソレ故に” このDIOに攻撃を当てる事が出来ない。
フフフ、まさに長所と短所は表裏一体。ままならぬものよ」
DIOは目を閉じて腕を組み、不敵な笑みを浮かべて言った。
「講義は終わり? 100年も海の底で、会話に飢えてるのは解るけど。
あいにくおまえの話し相手になる気も暇もないわ」
感情を込めずにシャナが返すと、DIOは目を開き険難な瞳でこちらを見つめる。
「フン、口の減らない小娘だ。いいだろう。
くだらん挑発に乗ってやるとしようかぁぁぁッッ!!」
DIOは再び残虐な笑みを口元に浮かべると、
氷拳の冷撃を左右ほぼ同時にシャナに向けて繰り出した。
( “乗って” きたッ!)
シャナはその拳に向けて全く同じ速度の斬撃を放つ。
「はあぁぁッ!!」
ガギュゥゥゥッッ!!
高速で正面衝突した炎刃と氷拳は、煌めく燐光を伴いながら互いに弾け飛ぶ。
「フッ!」
シャナは空気を一息吸い込むと、呼吸を止める為に口元をきつく結ぶ。
「どこを見ているッ! マジシャンズ!! KUUUUUAAAAAAAA!!」
奇声を発しながらDIOが、シャナに向けてその華奢な躰の全急所を狙った
無数の冷撃を一斉に撃ち出した。
(コレから先はッ! もう息を吸わない!
アイツを八つ裂きにしてその身が灰燼と化すまで!
もう私は決して止まらないッッ!!)
胸に強くそう誓うとシャナは視界に存在する全てを斬り裂くが如く、
瞬速の斬撃を繰り出した。
ズァァァギュゥゥゥゥゥッッッ!!!
再び超高温と超低温の連撃が、高速で正面衝突し
DIOの放った冷撃が紅く輝く無数の閃光によって弾き飛ばされる。
シャナはその事実を認識する間もなく視界に存る全ての存在に向けて、
斬鬼の如く縦横無尽に炎の斬撃を撃ち出した。
「せやあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」
鋭い掛け声と共に袈裟斬り、逆袈裟、右薙ぎ、左払い、
更に正面斬り、半面斬りとありとあらゆる斬撃技が凄まじい速度で繰り出される。
DIOはその、ありとあらゆる角度から自分に迫る紅い斬閃を目の前に
余裕の表情を崩さずに応えた。
「フン、連打の速さ比べか? 無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァァァァァ!!」
そう叫ぶとDIOも同じく無数の打撃技からなる、氷拳の連撃を全身から射出した。
目の前で星の数ほどの炎撃と冷撃がブツかり合い、光を放って対消滅を引き起こす。
シャナは視点をDIOの眼に固定したまま腕からはやや意識を逸らし、
己の身体能力のみに全てを委ねた。
(防御は、考えないッ! 目の前に存在する全てを斬る事が出来るなら必要ない!!
思考と視界の死角を突いてこようとも関係ない!!
“それすらも斬る!!” なにもかも斬り倒すッッ!!)
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