第79話
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チャクチャすぎんだろ………いくらロクデナシどもとはいえ、こんな目に遭わせるたぁ……」
「そのヨアヒムってヤツ、絶対に許せないわね……!」
「うふふ、相変わらずエステルは甘いわね。犯罪者が酷い事をされても怒るなんて。」
「ハハ、まあそこがエステル嬢ちゃんの良い所でもあり、悪い所でもあるんやろうな。」
「……何せ”猟兵”の俺達にも感謝の言葉を述べた事もある酔狂な者だからな。」
マフィア達が異形の怪物と化するように仕向けたヨアヒムに対してランディと共に怒りを抱いている様子のエステルを見たレンは小悪魔な笑みを浮かべ、ゼノとレオニダスは苦笑していた。
「ああ………―――とりあえず、この一帯を調べてみよう。教団に関する情報が手に入るかもしれない。」
一方エステルの意見に頷いたロイドは仲間達を見つめて提案し
「ええ………!」
「わかった……!」
ロイドの提案にエリィとヨシュアは頷いた。その後探索を再開したロイド達はある部屋に入ると端末を見つけ、端末に近づき、ティオが端末を起動させた。
「動いた………!」
「数年前に財団が開発した情報処理システムですね。今となっては旧式ですが当時は相当高価だったはずです。」
「多分ミラは、ハルトマン議長が用意したんでしょうね………」
起動した端末を見たエステルは声を上げ、ティオの説明を聞き、端末を購入する為に必要なミラを用意した人物に心当たりがあるエリィは疲れた表情で答えた。
「ああ……いずれその辺りも徹底的に洗う必要がありそうだな。ティオ、他に何かあるか?」
「はい……―――どうやらこの端末では隔壁のロックの解除と情報の閲覧ができるようです。もっとも情報は一部しか残っていないようですが……」
「十分だ………さっそく調べてみよう。」
そしてティオは端末を操作して隔壁のロック解除をした後ロイド達と共に端末内にある情報を閲覧し始めた。
『教団について』
―――私の名はヨアヒム・ギュンター。”D∴G教団”に属する幹部司祭である。6年前、遊撃を含む多くの勢力の手で我が教団は壊滅状態に陥ってしまった。しかし、私だけは故あって難を逃れ、この―――の地へと落ち延びる事ができた。大いなる”――”の導きによって教団の大望を成すべく私は永らえたのだ。いずれ来るその時――――新たな聖典を記すための資料として各端末にデータを記録しておく事とする。
まず、我が教団の成り立ちについて語ろう。そのためには、ゼムリア大陸が辿った忌々しい歴史を振り返る必要がある。
――約1200年前の”大崩壊”によって大陸は高度な文明と秩序を失い、戦と貧困の支配する”暗黒時代”が訪れた。そして、疲れ果てた人々は
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