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Blue Rose
第十七話 旅立ちその四

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「今から御飯作るわね」
「うん、じゃあね」
「お願いします」
「卵焼きとトーストでいい?」
 この二つが今日の朝食だというのだ。
「そういうので」
「うん、お願いするよ」
「その二つで」
「あと野菜ジュースと牛乳もあるから」
「その二つもですね」
「飲んでね」
 龍馬にもだ、優子は微笑んで言った。エプロンを着けながら。
「やっぱりお野菜もね」
「必要ですからね」
「朝にお野菜や果物を食べる」
「それがいいっていいますね」
「そう、だからね」
「牛乳だけじゃなくて野菜ジュースもですね」
 龍馬も言う。
「そちらも飲むんですね」
「ええ、それに優花と私はお風呂に入ったし龍馬君も昨日かなり飲んだから」
 それでというのだ。
「水分が必要だからね」
「水分補給にですね」
「お酒を飲んだ後こそね」
「水分を摂るべきなんですね」
「そう、だからね」
「わかりました、それじゃあ」
 龍馬は優子の言葉に頷いてだ、そうして。
 三人で優子が作ってくれた朝食を同じテーブルで食べた、そして牛乳もその野菜ジュースも飲んでだ。そのうえで。
 優花に顔を向けてだ、こう彼に言った。
「じゃあな」
「うん、歯を磨いてね」
「出発だな」
「そうしてくるよ」
「神戸駅まで行ってか」
「新幹線のね」
 新神戸駅である。
「行って来るよ」
「わかった、じゃあな」
「荷物は忘れないでね」 
 優子も野菜ジュース、人参やトマトやセロリ等が入っている市販のそれを飲みながら弟に微笑んで声をかけた。
「絶対に」
「うん、わかってるよ」
「そのことはね、あと駅までね」
「駅まで?」
「送るわ、車で」
 そうするというのだ。
「今から行ったら道も空いてるしね」
「いいの?」
「いいのよ、こうしたことも考えて」
 そうしてというのだ。
「今日は病院のシフトの時間そうしてもらったから」
「だからなんだ」
「ええ、送るわね」
「新幹線の駅まで」
「そうするわ」
「俺も行っていいですか?」
 龍馬は牛乳、白いそれを飲みつつ優子に頼んだ。
「駅まで」
「というか誘うつもりだったのよ」
「優子さんから」
「そう、お別れだからね」
 暫し、そして男の優花とは永遠のだ。
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