第十七話 旅立ちその一
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第十七話 旅立ち
朝早くだった、優花は起きた。まだ日も昇っていない。
しかし目が覚めてだ、彼は。
ベッドから出た、そしてリビングに行くと。
リビングのソファーで龍馬が寝ていた、その上にで毛布にくるまって寝ている。優子の姿は見えない。それで。
まだ酒が残っている感じがした、気付くと頭がかなり重い。それでその二日酔いとだるい身体を清める為にだった。
風呂に入りすっきりとした、そして風呂を出た時に。
着替えて脱衣場を出た時にだった、優子とばったり会った。優子は死にそうな顔で優花の前に板。その優子に挨拶をしてから尋ねた。
「二日酔い?」
「頭痛いわ」
その死にそうな顔での返事だった。
「正直ね」
「だから昨日行ったのに」
「いやあ、昨日飲んで食べたから」
「どれだけ飲んだの?」
「さあ」
優子はこう弟に返した。
「どれ位かしらね」
「全く、そんな飲み方したら」
「駄目っていうのね」
「身体に悪いよ」
「普段はこんなことにならないのに」
「だから飲み過ぎたからだよ」
「ウイスキーボトル二本でもこうならないのよ」
二日酔いにだ。
「それがね」
「だからそれ以上に飲んだんだよね」
「そうよね」
「そうよねって」
「いや、実はね」
「どれだけ飲んだか覚えてないんだ」
「もう相当飲んだのはわかってるけれど」
それでもというのだ。
「具体的な量まではね」
「日本酒だよね、飲んでたの」
「いや、途中から焼酎になってたし」
それに、というのだ。
「ウォッカも飲んでたわね」
「どんどん強くなっていってるじゃない」
酒のアルコール濃度がだ。
「どうせそういったお酒もだよね」
「相当に飲んでたわ」
「そんなのだとね」
「やっぱりこうなるわね」
「そうだよ、まあ姉さん飲んでも暴れないし寝る時も変な格好にならないし」
具体的には下着姿や裸等である。
「あのいいけれどね」
「そうした酔い方はしないのよね」
「それはいいことよ」
「ええ、じゃあね」
「これから二日酔い解消にもだね」
「姉さんもお風呂に入るわ」
「それじゃあね」
優花は姉に応えてだ、そしてだった。
姉に部屋を譲った、そのうえでキッチンに入ってまずは冷蔵庫を開けてそこからお茶を出して飲んだ。そうして。
朝食を作ろうとしたがだ、キッチンに貼り紙があった。壁にマグネットで貼られているその紙にはこう書かれていた。
『朝食は姉さんが作るわ』
「じゃあ僕は何もしなくていいのかな」
こう思ってだ、優花は料理はしないことにしてだった。
リビングで朝のテレビを観た、そうしているうちに。
龍馬が起きてきてだ、ジャージ姿で彼に言って来た。
「もう起きてたん
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