暁 〜小説投稿サイト〜
オズのボタン=ブライト
第七幕その九

[8]前話 [2]次話
「考えるよね」
「どの道に行くのか」
「そうするから」
「ああ、考えるから」
「だからね」 
 それでというのです。
「寝ないよ」
「あれこれ考えていると」
「どうもね」
 実際にというのです、カルロスも。
「寝ることもないね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「考えることはいいことにしても」
 それでもと言うカルロスでした。
「寝ることも大事だよね」
「うん、そうした時は考えない」
「それも大事だね」
「そうだね」
 こうしたことをお話するのでした。
「考える時は考えて」
「考えない時は考えない」
「そうして起きる時は起きて」
「寝る時は寝るだね」
「そして遊ぶ時は遊ぶじゃ」
 王様の言葉です。
「それが大事なのじゃ」
「王様ならではの言葉ですね」
「ほっほっほ、わしは起きている時は遊ぶ主義じゃ」
 カルロスにも笑って言うのでした。
「即ち起きる時は常に遊ぶ」
「王様の場合は」
「それか食べるのじゃよ」
「どっちかなんですね」
「そして寝る時はな」
「寝られるんですね」
「ベッドに入れば一切考えずにじゃ」
 そうしてというのです。
「寝てそして夢を楽しむ」
「そうされるんですね」
「うむ、そうしておる」
「夢もですか」
「昨日の夢もよかった」
 にこにことしてお話する王様でした。
「お菓子を好きなだけ食べて皆と遊んでな」
「楽しまれていたんですか」
「夢の中でな」
「夢の中でも同じことされてたんじゃ」
「ほっほっほ、夢でも楽しかったぞ」
「そういうことですね」
「うむ、本当にいい夢じゃった」
 にこにことして言う王様でした、そして。  
 ボタンもです、こう言うのでした。
「僕は昨日の夢ではずっと寝てたよ」
「夢の中でも?」
「そうだったんだ」
「夢の中でも寝てるなんて」
 それこそと言うカルロスでした。
「ボタンらしいね」
「そうだよね」
「それでその夢もなんだ」
「うん、楽しかったよ」
「そうだったんだね」
「今日もそうした夢を見たいね」
「それじゃあね」
 こうしたことをお話してでした、そのうえで。  
 皆で一緒に行くのでした、迷路の先を。
 そして迷路を進んでいってです、まずは地下一階をクリアーしてでした。一階への階段に足を踏み入れるのでした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ