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Bitter Chocolate Time
3.報復
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ータイはすぐにパソコンに認識され、ケネスはジムで撮られた映像ファイルを転送した。
「次は、」ケネスはアヤカのバッグからケータイを取り出し、ディスプレイを開いてデータを確認した。ケンジとのセックスの写真は3枚あった。それを自分のケータイ宛てに転送してから、データを3枚とも消去した。
 元通りにアヤカのケータイをバッグにしまうと、再びパソコンに向かい、USBコードを抜き、デスクトップのゴミ箱を空にした。
「さて、仕上げや」そしてケネスはビデオカメラにSDカードを戻し、フォーマットを済ませると電源を切った。



 ケネスは海棠家の玄関のチャイムを押した。程なくケンジの母親がドアを開けた。

「おばんです」
「ケニーくん! お久しぶり。待ってたわよ。上がってちょうだい」
「お母はんもお変わりなく。相変わらずべっぴんさんでんな。お邪魔します」

 ケネスは母親に促され、靴を脱いで二階に向かった。そしてケンジの部屋のドアをノックした。

「ケンジ、わいや」
 中からすぐに声がした。「入れよ、ケニー」

 ドアを開けてケネスは中に入った。ケンジは上半身裸で左腕に大きなシップ薬を貼っているところだった。両腕と胸を横切る太いベルトのアザが痛々しかった。

「ひどいもんやな……」
「なに、数日もすれば消えるよ。心配ない」
「うまくいったで、ケンジ。アヤカんとこの写真も映像も全部もろてきたったで。元のデータは全部消去したった」
「そうか、世話になったな、ケニー……」ケンジが神妙な顔で言った。
「あいつめっちゃやな性格やねんな。去年の夏、お前んとこの部活中は、よう気がつくええ子や、思てたんやけど、とんでもない裏の顔持ってたんやな」
 ケンジは拳を震わせた。「俺、悔しくて、情けなくて、叫び出したいぐらいだ」
「無理もないわ」
 ケンジはうつむいた。「でも、一番はマユへの申し訳なさ……」
「ケンジ……」
「マユ以外の女を抱いてしまうなんて……。自分が許せない!」
 ケネスはケンジの肩に手を置いた。「ケンジ、お前の気持ちはわかるけどな、あれは抱いたんとちゃう、アヤカの一人エッチの道具になっただけや。マユミはんかて解ってくれるはずや」
「で、でも、あいつの中に、俺、いっぱい出しちまった……」
「単なる『反射』やないか、射精なんて。刺激されれば反射が起こる。それだけのことや。お前にアヤカへの愛情があの時ちょっとでもあったか?」
 ケンジは顔を上げて大声を出した。「あるわけがない! あるのは怒りだけだ」
「そやろ? それで十分やんか。それにその身体についたアザ。出るとこ出たらな、アヤカの撮った写真証拠にお前が監禁、拘束された被害者やってこと証明したるわ。これは立派な犯罪やで」
「い、いいよケニー」ケンジは赤面した。「あ、
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