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Bitter Chocolate Time
2.拘束
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出し、ディスプレイを開いた。
「な、何をする気だ!」
「メールするんだよ。えーっと、ご家族のアドレスは、っと」アヤカはしばらくキーを押し続けた。「あ、マユミでいいか。海棠くんの妹、かわいいマネージャーさん」

「や、やめろ! マユを巻き込むな!」

「『マユ』って呼んでるんだー。いいなー兄妹って」
 アヤカはキーを押し終わったケータイを手に持ったまま言った。「それに、単に遅くなるってメールしただけ。巻き込んでなんかいないじゃん」アヤカは笑った。


 合宿中のマユミは、夕食の片付けを終えて、学校の離れにある安普請の合宿所の自分の部屋に帰ってきたところだった。

「あれ? ケン兄からメール」
 マユミはケータイを開けた。『今日は遅くなる。友だちの家に泊まるから心配しないで。』
「え?」マユミは胸騒ぎを覚えた。「友だちの家に? 泊まる? どういうこと?」
「マユミー、お風呂入ろ」部屋の外でユカリの声がした。
「う、うん。すぐ行く」

 どうしてケンジは帰りが遅くなることを自分に伝えたのだろう。しかも大会前に友だちの家に泊まったりしたことなど、今までに一度もなかったはずだ。マユミはケンジからのメールに、何か強い違和感を感じた。


 ケンジはひどく焦っていた。マユミとのメールのやりとりが、ケータイに履歴として山ほど残っていたからだ。その内容を見れば、自分と妹マユミが深い関係であることが手に取るようにわかってしまう。
 しかし、アヤカは送信を済ませた後、あっさりケータイを閉じて、元通りケンジのバッグに放り込んだ。
 ケンジは胸をなで下ろした。

「私とエッチしたいでしょ? ケ・ン・ジ・くん」
「俺の名前を気安く呼ぶな! むかつく」
「これを機に、仲良くなろうよ。セックスフレンドでもいいから」
「断る! 死んでもいやだ!」
 アヤカはにやりと笑った。「死んでも? そうかー。じゃあ、死ぬ目に遭わせてあげよっかな」

 アヤカは再びケンジの身体に跨がり、自分の身体をケンジに重ねた。彼女はケンジの頭を押さえながら、自分の乳房を顔に押しつけた。「んん……」口を塞がれたケンジが呻いた。彼のペニスはさらに大きさを増した。

 アヤカが身体を離すと、ケンジはすかさず叫んだ。「降りろ! 俺から離れろ!」
「その威勢、いつまで続くかなあ……」

 アヤカは身体を起こし、ケンジの顔に直接跨がった。そして愛液に溢れたその谷間をケンジの顔に押しつけ、体重をかけて彼の口と鼻を塞いだ。

「ん、んんんっ!」ケンジは呼吸ができずに呻いた。

 アヤカはしばらくそのままの格好でケンジの呼吸の自由を奪った。

 しばらくしてアヤカは腰を上げた。はあはあはあはあ……。ケンジの肺は酸素を求めて激しく喘いだ。

「どう?
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