1.故障
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「ケ、ケン兄! イって、イって!」マユミが息を荒げて叫んだ。
ケンジとマユミは同じように身体を激しく波打たせ、クライマックスを迎えようとしていた。
「マ、マユっ! あああ、俺、も、もう……」ケンジはマユミを抱いた腕に力を込めた。そしてマユミの柔らかな胸に顔を埋め、呻いた。「で、出る! 出るっ!」
ケンジは身体を硬直させ、妹マユミへの熱い想いを、彼女自身の中に激しく放出させた。
二人の動きが止まり、マユミは愛しい兄の身体を抱きしめたまま満ち足りた気分で余韻を味わった。上になったケンジは、妹を抱きしめたまま、はあはあとまだ大きく喘いでいた。
やがて、二人はベッドに並んで横たわり、ケンジは優しくマユミの髪を撫でた。
「ケン兄、今日はなんだか激しかったね……」
「そうかな。イヤだったか?」
「ううん。あたしも燃えた」
「そうか。よかった」ケンジはマユミにキスをした。
「何かあったの?」
ケンジは少し考えてから言った。
「マユには隠さずに何でも言うことにする」
「隠すようなこと?」
「いや、お前の機嫌を損なうことかもしれない、ってとこかな」
「言って。大丈夫」
ケンジは躊躇いがちに口を開いた。「実は今日、アヤカにコクられた」
「アヤカ? アヤカって、ケン兄の水泳部のマネージャーだよね」
「そう。あいつだ」
「すっごい美人だよね、アヤカさんって。それにスタイルも良くてセクシーだし」
「何が言いたいんだ? マユ」
「で? OKしたの?」
ケンジは少しむっとしたようにマユミを横目で見た。「するわけないだろ」
「何で? だってアヤカさん、男子部員の憧れなんでしょ? あたしの学校の水泳部の男子も狙ってたよ、何人も」
「お前、俺がアヤカとつき合ってもいいのかよ」
「いや」
「だろ? だったら妙な揺さぶりをかけないでくれ」ケンジは口をとがらせた。
マユミはにっこり微笑んだ。「ケン兄なら大丈夫だね」そしてケンジの逞しい胸に頬を寄せて目を閉じた。まだ収まりきれないケンジの鼓動を聞きながら、彼女は自分の身体の火照りがゆっくりと冷めていくのを待った。
◆
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ケンジの学校の水泳部マネージャーの中でもひときわ目を引く存在がアヤカだった。そのルックスもさることながら、丈が短く小さなタンクトップの脇から見える形のいい乳房、裾からちらりとのぞくへそ、ぴったりと腰に張り付いた真っ赤なショートパンツ。男子部員の志気を昂揚させるには十分すぎる格好で、いつも練習の時に動き回っていた。頭も切れ、スケジュール管理も部員の健康管理も他のマネージャー陣の追随を許さなかった。
「アヤカ抱きてー!」
「お前にゃ無理だよ。高嶺の花ってやつさ」
「高校生離れしてるよな、あいつのオ
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