第17話 月日は過ぎて
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ローバーさんとの初対面の時の話し合いで交わしていた約束について、人食い島に招待するというイベントも既に行っていた。クローバーさんを連れて、人食い島に無事上陸することが出来たので、彼を初めての客人として神威鎮守府の中にも案内して見て回ったりした。
クローバーさんにとっては、過去に島に近づいて見るだけだった、上陸が出来なかったという島だけれど、現在は近づいてもかつてのように体調を崩すこと無く、上陸できて少しだけ感激したという様子だった。
そして、神威鎮守府の前まで案内すると、その外観を見て立派な建物だと驚いたりしていた。鎮守府の中にも連れて案内すると、すぐに色々と観察を始めていた。
人食い島の中は、今のところ神威鎮守府以外には特に見るべきものは無かった。鎮守府の案内も終わった頃に、島の中全体を見て回ってみたいというクローバーさんの要望に答えて、一緒に島の中を見まわってみたりもした。
予想通りと言うべきか、残念ながらと言うべきか、島の中に新しい発見も無く、依然として神威鎮守府以外に見るべき価値が有るという物は無かった。
その後、鎮守府にまで案内した対価として、俺達はクローバーさんに色々な事を教えてもらうことになった。例えば、世界にある常識について、海軍や海賊の関係、グランドラインに入るときに通る山であるリヴァース・マウンテンについて、世界で使用されている通貨単位であるベリー、そのおおよその物価等を教えてもらった。それらの知識は、俺達や艦娘達が月に2回ほど図書館に通いながら教えてもらっていた。
そして、教えてもらった知識は、既に商人との取引の時に大いに役立ったりしていた。
残念ながら、この一年で艦娘を新しく建造することは出来ていなかった。開発資材や悪魔の実を使わないで、資材だけで建造する方法を考えてみたり、建造に使える悪魔の実が有りそうな場所を探してみたり、開発資材については世界に存在しているか分からず見つかりそうにも無かった。
逆に武器の開発は順調に進んでいて、何故か開発資材を使わず資源だけで製造が可能だったために色々と取り揃えていった。例えば、戦艦である長門の為に大口径主砲の41cm連装砲や九一式徹甲弾を、空母である加賀の為に烈風や流星といった艦載機を、そして練度が上がって雷巡と成ることが出来た北上の為に甲標的等を開発して揃えていった。
このようにして平々凡々とした日々を過ごしながらも、着実に鎮守府を防備していった。しかし、そんな穏やかな日々は続かない。クローバーさんと出会って一年経った今、その出会った場所であるオハラの図書館に一人の女性がやって来たことで、大きな異変が始まろうとしていた。
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