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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第115話
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エリィは信じられない表情をし、ランディとティオは怒りの表情で呟いた。

「あれ……?でも、エステルさんは”神”を二柱、その身に宿しているのに今もこうして元気でいられますよね?」

そしてある事に気付いたエリィはエステルを見つめ

「―――その娘は例外ですわ。私はその娘に負担がかからないように自分で力を調節して私の力を宿らせていますし、サティア―――”正義の大女神”はその娘と完全に同化しているでしょうから、その娘に負担はかかりません。………まあ、その娘の家系に隠された”素質”が関係しているかもしれませんが………」

エリィの疑問にフェミリンスは答えた後、エステルに視線を向け

「エステルさんの家系に隠された”素質”………?」

「一体何なんだ、エステルちゃん?」

(………なるほど。空の女神(エイドス)の末裔であり、”女神”のフィーナさんの子孫でもあるエステルさんもまた、”女神”になれる素質があってもおかしくありませんね……」

フェミリンスの言葉である事が気になったエリィとランディはエステルを見つめて尋ね、ティオは納得した表情になっていた。

「フェ、フェミリンス。さすがにそれを教えるの不味いって。」

一方エステルは若干慌てた後、真剣な表情でフェミリンスを注意し

「………そうですわね。失言でしたわ。―――2人とも、先程の私の言葉は忘れなさい。キーアというあの幼子とは関係のない事ですわ。」

注意されたフェミリンスは頷いた後エリィとランディに言い

「え、ええ。わかりました。」

(………あの様子だと、まだとんでもない秘密を抱えていそうだな、エステルちゃん……)

フェミリンスの言葉にエリィは戸惑いながら頷き、ランディは苦笑しながらエステルを見つめた。

「………いずれにせよ、この情報は直接本人から聞くしかなさそうだな。」

そしてロイドは考え込んだ後静かな表情で言った。



その後隔壁のロックを解除したロイド達は隔壁が完全に解除され、先に進めるようになった通路を進んでさらに下へと降りて行った……………





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