第25話「しまい」
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たね!りーさんが元気になって!」
「ああ。全くだ。」
部屋を出て、由紀と遼がそんな会話をする。
二人も悠里が正気に戻って嬉しいようだ。
「じゃあ、私は行くわ。しばらくここを任せていい?」
「いいぜ。どうやら、高校よりも過ごしやすいみたいだしな。」
「それじゃあ、任せるわ。」
そう言って香織は遼と由紀を置いてどこかへ行ってしまった。
「香織先生は何をしに行ったの?」
「ん?あぁ、確か...武闘派と少し話をしてくるらしい。」
残った由紀は、遼に香織はどこに行ったのか聞き、遼が答える。
「えっ?...大丈夫なの?」
「母さんなら大丈夫だろ。あの小学校で悠里の妹と共に生き延びてきたんだから。」
忘れがちだが、小学校には大学や高校のように暮らせるような設備は皆無だった。
その中で生き延び続ける程のサバイバル力と強さがあるのだ。
さらに、遼は家族に対しては絶対的な信頼を寄せているので、万が一にも死んだりする事はないだろうと踏んでいる。
「ま、俺達は適当に暇を潰して待ってようぜ。」
「そうだね。」
そう言って、二人は悠里たちが出てくるまで適当に暇を潰すのだった。
=香織side=
「聞きたいのはあの子達の事ね?」
サークルの子達と、武闘派の縄張り...というか生活領域ね。
その領域の共通部分にある会議室に、私と武闘派の人達はいた。
「そうだ。...香織さんが先導しただろう?」
「まぁね。息子もいたし、なによりここを目指してたらしいのにボウガンで狙われちゃったから、とりあえず入れようとあっちに入れたわ。」
「....はぁ。どうやら、こちらの不手際か...。」
リーダー格の男性と私は会話する。
「...物資や情報に関しては?」
「物資はアサルトライフル二丁、ショットガン二丁、ハンドガンが五丁...それとそれぞれの弾が多数とそれなりの食料と水ね。後、生活に役立ちそうな道具をいくつか。.....で、情報がこれね。」
そう言って遼から受け取っておいたあのマニュアルを渡す。
「...これは...。」
「息子たちがいた高校にあったマニュアルよ。...なんでも、ここと高校はこんな状況になる事が想定されていたんですって。」
普段は冷静な彼だけど、今回ばかりは驚愕していた。
「...道理で設備が良すぎる訳だ...。」
「それに、高校にはウイルスに対するワクチンもあったそうよ。既に息子と生存していた教師が使っているけど....ゾンビ化の傾向はなし。ただ、死人の体に近くなるわ。」
遼に聞いておいた
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