第58話16年目の真実
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いの!!』
どうしてこんな奴の実験で未来が操り人形にされてーーー戦いたくもない弾と戦わなくちゃいけなかったんだ!!!
「この世から・・・オレ達の前から消え失せろ!!!」
「ヒャァァァァァァァァァァァ!!!」
オレは須郷の首筋にナイフを突き付けてーーー
「・・・フンッ」
気絶した須郷を解放し、雪が降った寒さで少し凍った地面に倒した。
身体が痛い、少し無理しすぎたかーーーでも、やっと終わったんだ。全部終わったんだ。
「竜!!」
オレの名前を呼ぶ声が聞こえたからそっちを向いてみたらーーー今になってようやく龍星と雪乃さんが来た。雪乃さんはお腹の子が危ないから仕方ないけど、龍星に至ってはもっと早く来れただろうに。
「須郷・・・!!」
「気絶してるだけだ、今の内にこいつを警察に送ってくれ」
「良いのか?」
「あぁ・・・」
そんな奴、殺す価値もない。
「そういえばさ、龍星」
「ん?」
オレはずっと気になってた事を龍星に聞こうと思う。それは車の中でオレの生い立ちを話していた龍星が言っていたーーー
「『竜の方は』って、どういう事だ?」
「!!」
オレの実の両親が死亡して、オレは今の両親の養子として引き取られた。でも龍星が言っていた『竜の方は』って言葉が引っかかる。そこで浮かんだ可能性がーーー
「オレには・・・兄弟がいたんじゃないのか?」
血の繋がった兄弟が別にいるという可能性だ。
「・・・いるって言ったら、竜は彼を・・・双子の弟を拒絶するかもしれないぞ?」
「・・・聞かせてくれ。誰なんだ?」
オレには双子の弟がいたーーーしかも龍星の言い方を聞いて見ると、オレの知ってる人間のようだった。それでもいい。
「弟くんの方は、母親の妹夫婦が養子として引き取ったんだ。その彼には妹が・・・血縁的には竜と彼からしたら従妹にあたる子がいる」
母親の妹夫婦ーーー叔母さんって事か。それに従妹までいたのか。でも、心当りが全くないーーー
「・・・竜、お前の友達だよ」
ーーーやっと分かった。
『あんた達、若干似てるわね〜』
SAOでリズさんに言われた事、その意味がようやく分かった。あいつの生い立ちは知らないけど、今考えれば言動が寸分違わずシンクロした事にも頷ける。
「そうか、お前だったんだな・・・
キリト」
オレは、天涯孤独じゃなかったんだなーーー
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