第58話16年目の真実
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きた。
「未来・・・」
俺は彼女に歩み寄り、小柄な彼女の身体を少しだけ強く、強く抱きしめた。
「ごめんね、耳が上手く聞こえないの。でも・・・終わったんだね」
「あぁ・・・今、キミの兄さんが決着を着けてる」
もうすぐ、もうすぐ全部が終わるんだーーー
「改めまして、霧島弾です。おかえり・・・未来」
「改めまして、神鳴未来です。ただいま・・・弾くん」
どんなに残酷な世界の理が、俺達を引き離そうともーーー俺は一生キミを守り、愛する事を誓います。
竜side
オレは未来を弾達に任せて、今は須郷と向き合っている。その内龍星が来るだろうけどーーー雪乃さんがいる。須郷が彼女に気付いたらお腹の子まで危険だ、早急にカタを着ける。
「お友達がいなくていいのか?まあどっちにしろキミを殺した後でお友達を、そして桐ヶ谷君を殺しに行くから別にいいかな」
「おいおい、オレのダチをなめんなよ?お前なんかに殺される程、あいつらは弱くない。もっとも・・・」
オレは腰を深く落とし、左腕を前に出し、痛みに震える右腕を腰より後ろに構える。
「まずお前じゃオレを殺す事すら出来ねぇよ」
武術の構え。オレがかつてSAOで身に付けた《体術スキル》、《竜王拳》のベースとなった構え。
「全く頭にくるよ・・・お前みたいなクズが・・・僕の足を引っ張りやがって!!」
「!」
須郷が怒りに身を任せて、手に持つナイフを構えてオレに向かって突っ込んでくる。オレはそれを避けて須郷の背中に回し蹴りをかまし、転ばせる。
「お前みたいなガキは・・・お前みたいなクズは・・・本当の力なんて何も持っちゃいないんだよォォォォォォォ!!!」
元々狂っていたような須郷がさらに狂いだし、ナイフを大きく振りかぶり頭からオレを刺そうとしているのを、オレは左手だけで止める。
本当の力を持ってない、確かにその通りだよ。でも須郷、それはお前だって一緒だろうがーーー
「フンッ!!」
「ぎやぁぁぁぁぁぁ!!!」
オレは左手に力を込めて須郷の腕を折り、ナイフを落とさせる。
「骨折で済んだだけラッキーだと思え・・・」
オレは須郷が落としたナイフを拾う。
「貧弱な武器だ・・・軽いし、リーチもない。でも・・・」
こんな貧弱な武器でもーーー
「お前を殺すには十分すぎるぜ・・・!!!」
オレがそう言った事で逃げ出そうとした須郷を押さえ付け、逃げ道をなくす。
どうしてこんな奴のために、300人のSAOプレイヤー達がーーー
『キリトくん・・・』
どうしてこんな奴のためにアスナさんが苦しまなくちゃいけなかったんだーーー
『身体が・・・言うこと聞かないの・・・!!自由が利かな
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