機動戦艦ナデシコ
1388話
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そももそクリムゾングループの特徴がバリア技術である以上、そんな風に思っても仕方がないのだが。
『じゃあ、アクセルさん。私達は移動を開始しますね。また後で会いましょう』
「ああ。ニヴルヘイムに行くのはこれが初めてって訳じゃないし、その辺は問題ないだろ。じゃあ、また後でな」
そう告げると共に通信が切れる。
……さて、じゃあ俺もニヴルヘイムに戻るか。……戻る? まぁ、ニヴルヘイムがナデシコ世界で俺達の拠点である以上、その表現は決して間違ってる訳じゃないだろうけど。
宇宙空間を移動しながら、これからの事を考える。
まずやるべきは連絡の取れないミスマルやヨシサダといった連中を見つけ出して保護する事だ。
現在の状況は決していいとは言えないが、それでもシャドウミラーとしては最悪という訳でもない。
何故なら、今回の件に関わっている奴等はこの世界の不穏分子……と表現するのは正確じゃないが、それでもシャドウミラーとは敵対しかねない存在な訳だ。
である以上、親シャドウミラーの勢力を作るという意味では地慣らし的な意味で考えれば産みの苦しみと言えるかもしれない。
このナデシコ世界の住人にとってはいい迷惑だろうが。
ナデシコが向かったのとは別の格納庫へと入り、機体を降りる。
このニヴルヘイムに人の数は決して多くはない。
量産型Wはかなりの数がいるけど、量産型Wはあくまでも自我の存在しない機械のような存在だしな。
それでもその辺の人間よりは余程優秀だからこそ、シャドウミラーの質の主戦力として十分以上に役立ってくれているのだが。
その量産型Wにニーズヘッグの整備をするように言ってから、影のゲートを使ってニヴルヘイムの司令室へと移動する。
魔力を消耗するけど、この影のゲートってのはやっぱり便利なんだよな。
それだけ難易度の高い魔法である以上、使える奴が少ないのは事実なんだけど。
「……あら、早かったわね」
司令室の中に姿を現した俺に対し、マリューは全く驚いた様子も見せずにそう告げてくる。
まぁ、長い間俺の恋人をやっている以上、影のゲートでいきなり姿を現す俺に慣れているってのもあるんだろうけど。
「ああ。それでナデシコの方は?」
「さっき入港完了したから、現在は量産型Wが部屋に案内しているわ」
部屋に案内と言っているが、ナデシコのクルーは100人を超えている。
その全てに個室を与えるのは、かなり手間だろう。
量産型Wがいるのなら問題はないが。
ただ、問題という意味では別にある。
ナデシコのクルーの中には、間違いなく社長派のメンバーがいる筈だ。
そういう奴にしてみれば、俺達の本拠地であるニヴルヘイムにやってきたってのは僥倖以外のなにものでもない。
ナデシコ世界に
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