第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#8
CRAZY PLATINUM LIGHTNING 〜雷吼〜
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ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
空間が蠢き空気まで震撼えるような途轍もないプレッシャーが承太郎の全身から、
迸る白金の『幽波紋光』と共に発せられる。
その顔を伏せたまま、承太郎はようやく口を開いた。
「このオレ……空条 承太郎は……いわゆる……
「不良」のレッテルをはられている……
ケンカの相手を必要以上にブチのめし、
いまだ病院から出てこれねえヤツもいる……
イバルだけで能なしなんで気合を入れてやった教師は、
もう2度と学校へは来ねえ……!
料金以下のマズイ飯を食わせるレストランに、
代金を払わねーなんてのはしょっちゅうよッ!」
承太郎はそう叫んで口中の血を吐き捨てた。
ビシャッ、と草むらが彼の鮮血で染まる。
「だがッ! こんなオレにも! 吐き気のする 【悪】 はわかる!!」
承太郎が血塗れの手で拳を握るのと同時に、隣でスタープラチナも力強く拳を握る。
その拳は煌めきを放ち、周囲に舞い散る燐光は、ダイヤモンドよりも気高く輝いていた。
「【悪】 とは!! テメー自身のためだけに!!
弱者を利用し踏みつけるやつのことだッッ!!」
「!?」
承太郎がいきなり顔を上げた。
瞳孔を見開き歯を剥き出しにして軋らせる、完全に “キレタ” その風貌は、
歴戦のフレイムヘイズであるシャナでさえ想わず気圧される程のモノだった。
「ましてや「女」をォォォォォォォォォォ――――――――――ッッッッ!!!!
キサマがやったのはソレだッッ!! ア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ンッッ?!
テメーのスタンドは被害者自身にも見えねえし! わからねえ! だからッ!」
承太郎が学帽の鍔に走らせた二本の指が、
全身から迸るスタンドパワーの影響で光の「軌跡」を描く。
「オレが裁く!!」
全身で渦巻く途轍もない怒りを、
永い血統の歴史によって培われた精神の力で制した承太郎の風貌。
怒りは臨界を超え、運命を司る感情、『正義』となって昇華した。
その何よりも気高き光が、ライトグリーンの瞳へと宿る。
熱く。激しく。燃え尽きるほどに。
その勇猛果敢な双眸で自分を見る承太郎に、
花京院は穏やかな微笑で以て応えた。
「フッ、それは違うな。 【悪】 ? 【悪】 とは敗者のこと。
「正義」とは勝者のこと。生き残った者のことだ。過程は問題じゃない。
敗けた者が【悪】なんだ。君が言っている事は、弱者の遠吠えに過ぎない」
冷淡にそう告げると花京院は再び先刻同様、両手を艶めかしく動かした。
連動してスタンド、ハイエロファント・グリーンも同じように動く。
「さらばだ、空条 承太郎。くらえ……とどめの……
『エメラルド・スプラッシュ』をッッ!!」
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