第75話
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ゲイはレンを見つめて問いかけた。
「―――左様でございます。”L”様は先日ご自身が所有されている別荘が何者かの襲撃によって破壊された事を耳にし、クロスベルでただならぬ事が起こっている事をお察し、我々を派遣したのです。―――有事が起こった際、クロスベルの民達にその牙を向ける”敵”からクロスベルの民達を守る為に。」
「何だとっ!?」
「ふえ?ジョーカーさんったら、一体何を……モガ。」
(ジョーカーが咄嗟についた嘘を台無しにする真似は止めなさい。)
レンの代わりにジョーカーが咄嗟に自身が思いついた嘘を答え、それを信じたダドリーは驚き、首を傾げているフェリシアの口を塞いだフローラはフェリシアに耳打ちをした。
「まさかここで”Ms.L”の名が出るとはな………何故”Ms.L”はそこまでするのだ?」
重々しい様子を纏って呟いたアリオスはジョーカーに問いかけた。
「”L”様は受けた恩は必ず倍にして返す大変義理堅い方でして。”とある事情”で窮地に陥っていた”L”様を救って頂いた方がクロスベルを大切に想う方だった為、クロスベルを守るように我々を派遣した……ただそれだけです。」
「……そのMs.L女史を救ったという人物は何者なのだ?」
ジョーカーの説明を聞いて考え込んでいたダドリーは真剣な表情でジョーカーに訊ねた。
「誠に申し訳ありませんがその人物については私達も”L”様より教えられていなく、存じておりません。そちらの方々の加勢をしたのも、今クロスベルで起こっている事態について何か存じていると判断し、”偶然加勢しただけ”です。」
ダドリーの質問に対するジョーカーの答えが最初から嘘だとわかっていたロイド達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「………話はわかった。クロスベル警察を代表して現在起こっている非常事態解決の為に加勢してくれた事に感謝する。できれば、以後非常事態が落ち着くまでこちらの指示に従って頂きたいのだが?」
ロイド達の様子に気づいていないダドリーは静かな表情で頷いた後真剣な表情でジョーカーに問いかけた。
「それは………」
「…………」
「―――わかりました。非常事態が解決するまでは以後そちらのご指示に従いましょう。」
ダドリーの問いかけに対して一瞬言葉を濁したジョーカーはレンと僅かな時間で視線を交わし、レンが微かに首を縦に振るとすぐに答えた。
「ご協力に感謝する。それで……何故”西風の旅団”までこの場にいる?」
「俺達も”Ms.L”絡みや。俺達の”依頼人”である”L”はそっちの執事さんが言っていた人物とは別の人物であるそこのレン嬢ちゃんに以前助けてもらった事があってな。それでレン嬢ちゃんが”特務支援課”にしばらく出向する事を聞いて、”
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