お別れ
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のをあんなズバッとダメ出しされたら、誰だって気にするよね。
「ルーシィももう少し伸ばしてみるか?エビ」
「う〜ん・・・どうしようかなぁ?」
自分のブロンドの髪を手に取りじっくりと思案しているルーシィさん。彼女も長い髪をしているが、ロングというよりセミロングといった感じの印象を受ける。
「きっと似合いますよ」
「俺もそう思います」
「任せとけエビ」
今の長さに見慣れてはいるものの、彼女なら長いのもきっと似合うと思う。ウェンディほどじゃないだろうけど。
「ウェンディとシリルの様子はどうだ?」
俺たちが髪のことで盛り上がっていると、影からこちらをじっと見ていたシャルルとセシリーのところにリリーがやってくる。
「あの通り〜」
「いつも通りよ」
「そうか」
彼女たちは、ヴァッサボーネやグランディーネとお別れした俺たちのことを心配していたらしく、ここ最近ずっと様子を見守っていたらしい。そんなことなど知りもしない俺たちは、いつも通り騒がしく会話をしている。
「あんなことの後なのに、強がっちゃって」
「号泣だったのにね〜」
お父さんたちとお別れをした後は、なかなか気持ちの切り替えが出来なかった。でも、みんながいるなら大丈夫と思うことができ、今では気にすることなく、普段通りにいられる。
「ガジルは?」
「うむ、あいつも見ての通り」
「む〜?」
シリルとウェンディと同じように大切なものを失ったガジル。彼はレビィに注意されながら、花壇の縁でうつ伏せに眠っていた。
「みんな、辛い別れがあった」
「ナツも心配ね」
「だよね〜」
一番辛い想いをしたと思われる青年。彼のことを思うと、シャルルもセシリーも心配で仕方がない。
「あいつは、きっと大丈夫だ」
「「え?」」
だが、リリーだけは彼のことを心配していなかった。なぜそう思うのかわからない二匹の猫は、リリーの方に視線を向ける。
「ハッピーがついてるからな」
「そうだね〜」
ナツの相棒であり一番の理解者であるハッピー。彼がついているなら、ナツは大丈夫。そう考えた三匹は、空を流れる雲を眺めていた。
翌日・・・
ザワザワザワザワ
「ん?」
ウェンディの髪の毛を元に戻してもらった次の日、そろそろ壊れたギルドの後片付けでもしないとなぁ、とか思いながらギルドがあったところへ向かっていると、その場所で妖精の尻尾の紋章を刻んだ皆さんが集まっているのに気付く。
「なんだ?」
現在マグノリアは冥府の門との戦いによって半壊状態。そのため、家が壊れてしまった人なども多くおり
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