お別れ
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今、我々はこうして手を取り合うことができた」
「我々ドラゴンの時代は、一つの終焉を迎えた」
「これからの未来を作るのは、人間の力」
「400年前、人間とドラゴンの間で交わされた盟約、大憲章にのっとり、我々ドラゴンは人間を見守り続けよう!!永遠に!!」
天から赤い一筋の光がドラゴンたちを包み込む。その光に包まれたみんなは、その姿を少しずつ消していく。
「グランディーネェ!!」
「愛してるわ、ウェンディ」
耐えきれなくなって大声で母の名前を叫ぶ天竜。母はそれに、優しい口調でそう返す。
「じゃあね、ヴァッサボーネ」
「元気でな、シリル」
溢れそうになる涙を必死に堪え、天に消え行く父に片手を上げる。ヴァッサボーネはそれに、同じように手をあげて答えてくれた。
「目付きが悪いのぅ」
「最後の言葉がそれかよ!!・・・ちくしょお・・・」
メタリカーナからお別れとは思えぬような言葉を残された鉄竜。消えていくその姿を、彼は目に涙を溜めて見送っていた。
「ありがとう、バイスロギア」
「スキアドラム」
「ハルジール」
静かにドラゴンたちが天に還るのを見送る三大竜。彼らに見送られた三頭は、成長した子の姿に笑顔を見せながら消えていった。
「うっ・・・うぅ・・・」
その姿を消したドラゴン。ウェンディはいなくなった母のことを思い出し、目から流れる雫が地面へと落ちていく。
「俺がずっとそばにいるから。泣かないで」
「うん・・・」
泣きじゃくる少女を抱き寄せ慰める。彼女は相棒の猫を抱き締めたまま、俺の胸の中でいつまでも泣いていた。
ずっと探していた親との別れ・・・そして、それから一週間が流れた・・・
「わぁ!!髪の毛が元に戻りました!!」
建物を直す音が響き渡るマグノリアの街。その片隅では、腰元まである藍色の髪を嬉しそうに見ているウェンディの姿があった。
「お安いご用、エビ」
彼女の髪の毛を元に戻してくれたのは、ルーシィさんの星霊キャンサーさん。さすがはカットのプロ、ウェンディの髪の毛も元通りです。
「ありがとうございます、ルーシィさん」
「うん!!やっぱりウェンディは、こっちの方が似合ってる!!」
お礼を言う少女を見てルーシィさんも嬉しそう。やっぱりウェンディはこの髪の長さが一番可愛い。ショートも良かったけど、こっちの方が可愛さ四割増しだよね!!
「どう?シリル」
「食べちゃいたい」
「え!?」
「ごめん、こっちの話」
実は彼女、カミューニさんに変と言われたのをすごく気にしてたらしく、かなり落ち込んでいた。決意して切ったも
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