暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の観測者
デート?
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お店に入店した。

「いらっしゃいませ。2名様ですね?あちらの席へお座りください」

店員に促され4人がけ用のテーブル席に腰を下ろした。

「ここ、結構お値段がお高いのでは?」
俺は自分の懐を心配する。

「本日は私のおごりですのよ」
「え、良いのか?」
「えぇ、言いましたでしょ?この前のお礼を伝えに来たと。」
「いや、たまたま歩いてたら見かけて、ついでにお礼をって聞いて――」
「そ、そんな細かいことはいいんですの!ほら、早くメニューをお決めなさい!」
「あ、あぁ。うーむ洋食なんて普段高くて食べないから、何を頼んで良いか・・・
白井はもう決まってるのか?」
「えぇ、私はお気に入りがありますの」
「へー、じゃあ俺この『抹茶とあさりのふんわり風味スパゲッティ』とか
いうのにするかな」

俺のメニューが決まった頃、店員さんがテーブルに訪れ注文をとった。

「俺、この『抹茶とあさりのふんわり風味スパッゲティ』で」
「私は『蟹とオリーブオイルのカルボナーラ』を」
「注文承りました。お待ちくださいませ」

そう言うと店員さんはテーブルを去っていった。

「ふぅ、なんだかこういう店っているだけで疲れるな・・・」
「女性はムードを大切にしますの。殿方であればこのくらいは堂々としていた
いただきたいものですわ」
「へいへい、どうせ貧乏人ですよ〜」

軽い沈黙がながれ、白井が口をひらく。

「瞬さん、この前はありがとうございました」
「なんだよ改まって、たまたま逃げ遅れただけだし」
俺は軽く笑いながら返答する。

「あなたがいなければ、どうなっていたかわかりませんわ。ありがとう」
「お、おう・・・」
「そういえば、あなたはどんな能力をお持ちですの?」
「え?俺のは・・・予知・・・能力・・・?」
「なんで疑問文ですの」
「いや。実は最近能力が発現して、検査してもらったんだけど・・・。
結果が『詳細不明なため要調査』っていう状態なんだ」
「じゃあ、ついこの間まで『レベル0』でしたの!?」
「お、お恥ずかしながら・・・」
「それで、3人の男を相手にできるなんて順応率が高いんですわね」
「え?あ、はは・・・。まぁな」
「よろしければ連絡先を交換いたしません?」
「え、いいけど」

そして俺と白井は連絡先を交換し、とても美味しいはずのスパゲッティを食べ始める。
しかし俺は1口で口に運ぶ動作を止める・・・

「どうしましたの?」
「いや・・・、実は俺・・・まっ・・・」
「『ま』・・・?」
「抹茶が飲めないし、食べられないんだ・・・」
「え?じゃあなんで抹茶を使った料理にしましたの・・・?」
「いや、安いものしか飲んでなかったし、食べていなかったから・・・。
高い
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